トップメッセージ

「環境報告書2016」の公表にあたり

小田急グループの社会的責任(CSR)は、日々の業務を誠実に遂行することで、お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献し、社会とともに持続的に発展することと考えています。この社会的責任を果たすべく、グループ企業の経営を行っていますが、その中でも私たちは、「環境に配慮した取り組みの推進」を対処すべき重要な課題と位置づけています。そして、このような考えのもと、「小田急グループ環境戦略」を定め、これに基づいて多様な活動を着実に進めています。

この戦略は、事業活動に伴う環境負荷を低減するとともに、事業の強みを活かして持続可能な社会の実現に貢献することを目的としています。まず事業活動に伴う環境負荷の低減ですが、2015年度は、1000形通勤車両リニューアルで「エコプロダクツ大賞(優秀賞)」、新宿西口駅本屋ビル熱源更新工事で「省エネ大賞(資源エネルギー庁長官賞)」を受賞しました。1000形通勤車両のリニューアルでは、世界初となるフルSiC(炭化ケイ素)のVVVFインバータ制御装置を採用したこと、新宿西口駅本屋ビル熱源更新工事では、設備更新に加えて照明のLED化と天候や気温に合わせたきめ細かいオペレーションといった地道な取り組みが評価されました。一方で、事業の強みを活かした活動として、公共交通の環境優位性をPRし、多くのお客さまが環境負荷の低い鉄道やバスを選んで乗車いただくことで地球温暖化の防止に寄与していきたいと考えています。公共交通の利用促進による地域の環境負荷の低減の取り組みについては、本報告書「Case Study」でも取り上げていますのでぜひご覧ください。

また、当社沿線は、身近な里山や公園から、箱根、江の島、丹沢・大山といった日本を代表する観光地まで、沿線各地で豊かな自然に恵まれています。私たちはこの豊かな自然環境を、沿線の皆さまと共有すべき貴重な財産として保全し、自然からの恵みを継続的に受けられるよう「自然との共生」活動を続けています。その一環として、親子で沿線の自然を体感していただくイベントを沿線の里地里山保全活動団体と協働で開催したり、江の島片瀬海岸の清掃活動を通じて環境意識の向上を図るため、2000年より実施しているクリーンキャンペーンを2015年度よりグループ会社である江ノ島電鉄と共催しています。

今回の報告書は、2015年度を中心に「環境負荷の低減」や「自然との共生」に関する具体的活動をまとめています。また、今回よりこれらの活動に対して有識者の方からご意見を頂戴し、今後の活動に生かしていこうと考えています。ご一読いただければ幸いです。

当社は、サービスの向上や安全対策の強化と環境に配慮した取り組みを両立させることが企業の社会的責任と考え、可能な限りの環境負荷低減と自然との共生活動を続けてまいります。引き続きご愛顧賜りますよう、お願い申しあげます。

2016年9月

小田急電鉄株式会社 取締役社長 山木 利満