小田急グループの産学連携の取り組み

文化学園大学との取り組み

 

 当社では、新宿に所在する文化学園大学と連携し、小田急線や小田急沿線の魅力を発信する媒体の制作(※1)をはじめ、留学生の視点などを生かした外国からのお客さま向け小田急沿線ツアーの企画・提案(※2)などの取り組みを実施しています。

※1:2015年度に制作した媒体の概要については、当社ニュースリリース『文化学園大学×小田急電鉄 産学連携企画、小田急沿線4駅のPR紙を発行』[PDF]をご参照ください。

  • ※本紙は、四折りのチラシとして企画したものです。

※2:大学生の視点から企画した小田急沿線ツアーの概要につきましては、当社ニュースリリース『◆文化学園大学×小田急電鉄 産学連携プロジェクト◆ 国際観光学を学ぶ学生と留学生が 訪日外国人旅行者向けモデルツアーを作成! 「海も山も満喫!ロマンスカーで行く江の島・大山 絶景の旅。」 3月30日(水)から、ホームページで公開![PDF]をご参照ください。なお、企画したツアーは、当社グローバルサイトなどでモデルコースとしてご紹介しています。


産学連携の取り組みを通して
連携先である文化学園大学の堀尾様に、教育機関の視点から、
産学連携の目的や効果などについてお話を伺いました。

※記載されている名称や役職などは、取材当時のものです

一人でも多くの学生が、社会との接点を持つことで成長の機会をつくる
 

〜お話いただいた方〜
文化学園大学
造形学部長
堀尾 眞紀子様

 長年、教育に携わってきたものとして、大学は本来、社会に出る前にしっかりとしたキャリアを形成する場であり、学生にとって社会に出る前の重要なステップであると考えています。そうした中、アメリカなどでは大学と企業とが連携した取り組みが浸透しているのに対し、日本ではまだまだそうした機会が少ないと感じていました。その結果、学生時代に社会に出るための十分なキャリアが形成されず、近年社会問題にもなっている「就職後に短期間で仕事を辞めてしまう若者が多い」という状況につながっていると感じています。こうした状況を打破するためには、学生の時から企業を通じて社会に触れる機会を持つことが重要であると考えています。
 このような背景を踏まえ、本学では学生が社会と触れる機会を設けるため、インターンシップなどに力を入れて取り組んでおり、学生時代に社会との接点を持つことを、社会で必要となるキャリア形成の一助としています。そのような中で、2010年に小田急グループである神奈川中央交通と連携し、小田急沿線の観光地である大山の魅力をPRするポスターの制作を実施しました。そうしたつながりもあり、2012年度に小田急電鉄と相互が持つ人的資源、知的資産を活用し、教育・研究、社会貢献活動に向けて連携・協力していくという内容を盛り込んだ基本協定を締結し、産学連携施策の取り組みを開始しました。今回、このような貴重な機会をご提供いただいたことに大変感謝しております。

 
取り組みを継続していくことで、教育の質を高め、社会性の高い教育につなげる
 

 基本協定をもとに取り組んでいる具体的な内容としては、大学生の視点・発想を生かした「小田急に関するフリーペーパーの制作」や「駅のインテリア(エキテリア)の企画・提案」が挙げられます。特に「フリーペーパーの制作」については駅係員の方への取材をはじめ、列車内、駅構内での撮影などを実施し、通常の授業では実現できない経験を積むことができただけでなく、小田急線全駅に設置されるという非常に大規模な取り組みとなり、学内でも大きな反響があったほか、学園祭にて来場者に配布し、好評を得ています。こうした取り組みを継続していくことで、学生、教職員などの研究に対する意欲が高まり、さらなる学内での研究の活性化、高度化が図られるものと感じています。また、そこで出た成果を社会に還元していくことで社会とともに発展していくこともでき、社会性の高い教育が実現されるなど、本学における教育の質の向上にもつながっていると考えています。

授業では実現できない体験を通じ、社会との関わりを体感できる
 

 これらの取り組みを学生の立場から見てみますと、当初は、従来の授業とは違い、大学の関係者ではない企業という純粋な第三者の目が入ることに対する緊張感があると思います。しかしながら、そうした緊張感の中でも臆することなく、むしろ緊張感をモチベーションにつなげ、自分たちの視点や発想を大切にしながら課題を遂行していくことで、通常の授業では養うことができない力を体得することができると考えています。また一方で、情報の正確性や掲載許可の取得といった世の中に情報を発信する上で守らなければならないルールなど、授業を通して習得していた知識を実際に生かす場面にも直面することで、まさに「生きた体験」をすることができ、学生一人ひとりが自信という大きな糧をもとに、次なる課題へ取り組む意欲にもつながります。
 さらに、自らが作った作品が自分の手から離れ、世の中に発信されていくことを実感できることも重要な点だと思います。特に、フリーペーパーの取り組みでは、完成した冊子を駅で配布する機会をいただき、社会との関わりを学生が直に体感・体得することができました 。
 本学としては、今後も小田急電鉄と連携して、良質な文化発信をしていきたいと考えています。そのためには、産学連携施策の目的の一つでもある、学生ならではの気づきや思い、考えを大切にしながら、それらを社会のニーズとうまくマッチングさせて発信していくことが必要です。そうしたことを踏まえ、取り組みを進めていくに当たっては、小田急電鉄が考えている企業としての視点に、学生が持っている柔軟な発想やアイデアを融合させていくことで、より良いものを社会へと発信していきたいと思っています。
 私自身、最近では大学に入ることが目的になってしまっている学生が増えてきているように感じています。しかしながら、冒頭でもお話したとおり本来は社会に出る前の重要なキャリア形成の場であり、大学生活は長い人生の中でも非常に大切なステップであると考えています。そうした場をより有意義に過ごしてもらうためにも、今後も産学連携に力を入れて取り組んでいくことで、社会で活躍できる人材を一人でも多く輩出していきたいと思います。