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多摩ニュータウンはその大半が盛土・切土されて造成されたため、樹林のほとんどは伐採されてしまいましたが、本コースが巡る松が谷、鹿島、愛宕などの地域は、自然地形を生かした工事が行われ、残存樹林が点在しています。特に愛宕地区は緑地の保全だけではなく、既存の傾斜地を利用した住宅も建設されました。 多摩ニュータウンの緑地には、良好な樹林地を計画的に残したものと、宅地造成時に既存の樹林を帯状または点状に残したもの、造成後に植栽・育成したものがあります。残存樹林は主にクヌギやコナラなどの薪炭林や竹林などで、そこには多くの場合、文化財が見られます。造成法面では、郷土樹種を積極的に利用した緑化が行われ、一時的に苗圃に移植した既存の樹木を用いたり、既存の表土を保全し再利用するなど、多摩丘陵の樹林の復元にさまざまな試みが施されました。開発の過程で保全・創造された豊かな緑の遺産を体感しつつ、ゆったりと散策できるコースです。
![]() ![]() スイカズラ 山王下公園の北側丘陵部は一面樹林に覆われており、その中を階段やスロープが設けられた緑道が巡っています。緑道沿いには左右をヒラドツツジの壁とサクラ並木に囲まれて進む心地良い場所があり、また、斜面部はコナラ、エゴノキ、ケヤキ、クマシデなどが混生し、快適な緑陰が連続しています。
![]() アメリカスズカケノキは公園や街路に植栽されるスズカケノキ科の落葉高木です。北アメリカ東部原産で、日本には1900年に導入されました。4月〜5月、黄褐色の雄花序と赤色の雌花序を付け、夏〜秋には黄褐色の実を垂らします。葉や樹皮はモミジバスズカケノキと似ていますが、花序の軸に球形の集合花(果)が本種は通常1個、モミジバスズカケノキは2〜3個付くことで見分けられます。
![]() ![]() ハナズオウ 住宅団地の中に縦横に巡らされた遊歩道の一つで、広場状の疎林の中にベンチが設けられ休息しながら緑陰の下を歩くことができます。沿道には、サクラ、コナラ、ヤマモモ、マテバシイ、ハナミズキなどの中高木類、ユキヤナギ、ドウダンツツジの低木類が植栽されています。樹名板が取り付けられている木も多く、樹木に親しみながら散策することができます。
![]() ![]() 多摩ニュータウン開発期の1985年に開園された総合運動公園で、面積約7.3haの広い園内には、テニスコート、野球場、プール、多目的運動広場などが整備されています。また、コナラ、クヌギ、エゴノキなどが混生している雑木林や縄文時代の住居跡が残され、公園を特徴付けています。豊かな緑に囲まれておりホオジロ、メジロ、シジュウカラ、ツグミなどの野鳥をバードサンクチュアリーで観察することができます。
![]() ![]() ヒュウガミズキ 松が谷遊歩道には、せせらぎの流れや藤棚が設けられており、趣き深い豊かな自然をゆっくり楽しみながら散策することができます。サクラ、エノキ、ヤマモモ、キンモクセイ、コブシ、クロガネモチ、カツラ、ヤマボウシ、ハクウンボクなどの高木や4月に淡黄色の花を付けるヒュウガミズキが植栽されており、四季折々の緑の表情を楽しむことができます。
![]() ![]() タマノカンアオイ 多摩ニュータウンに残る数少ない雑木林を生かした面積約2.3haの公園で、武蔵野の典型的な樹林の様子が良好な状態で保たれています。北斜面を中心とした雑木林の中では、つかの間の山歩き気分を味わうことができ、コナラ、ウリカエデ、リョウブ、ヤブムラサキなどの樹林や、ホウチャクソウ、タマノカンアオイ、チゴユリ、コウヤボウキ、タチツボスミレなどの林床植物が豊富です。一部は芝生広場が整備された公園になっています。
![]() 大塚東公園から続く北斜面には、面積約2.5haの鹿島緑地の樹林が広がっています。ここは、赤い幹が並び立つアカマツ林の開放的な景観が印象的な場所で、そのほか、アカシデ、シラカシ、スダジイ、ヒサカキなど雑木林の構成種や、斜面下部の幹線道路沿いにはトウカエデやアベリアなどの植栽種も見られます。樹皮が赤褐色のアカマツは日本を代表するマツの一種で、青森県〜九州(屋久島)の山野に分布します。梁、裄、床板などの建材に利用されています。
![]() 多摩ニュータウンの造成以前、この地には愛宕神社が鎮座し、周辺の樹林は鎮守の森として大切にされていました。この緑の遺産をそのまま受け継ぎ、新しいまちの「ふるさとの森」とするために、愛宕山緑地として保全されてきました。公園内には、イヌシデ、コナラ、シラカシ、ミヤマナルコユリ、タマノカンアオイ、ヒサカキなどが見られます。
![]() 1973(昭和48)年に開園された面積約2.3haの公園で、中央にはケヤキに囲まれた自由広場があり、開放的な空間となっています。広場に隣接して一段高いところにパーゴラが設けられており、緑陰の下で休息することができます。パーゴラの裏手からは、南側への眺望が開けており、低地の市街地と丘陵を望むことができます。この公園には、テニスコートが併設されています。
![]() ![]() クロモジ 面積約0.7haの谷戸根緑地は丘陵斜面を横切って設けられた遊歩道風の緑地で、眺望も良く、つかの間の自然林散策気分を味わうことができます。シラカシ、スダジイなどの常緑樹の多い樹林地で、林床の植物はあまり目立ちません。
![]() ![]() アキニレ 愛宕第四公園の面積は約1.6haで、なだらかな丘陵斜面に設けられています。芝生広場にはせせらぎがあり、藤棚やロケット型の複合遊具、ブランコ、砂場などさまざまな施設が設置されています。丘陵斜面には雑木林を構成するさまざまな樹木のほか、トウカエデ、カツラ、アキニレ、モクレンなどが見られます。
![]() 乞田川は、多摩センターから永山にかけて、東西に流れ大栗橋で大栗川に合流する延長4.4kmの1級河川です。源流域は唐木田駅の西側標高150mの小高い場所とされ、桜並木の両岸は季節の花々が楽しめる散歩道として親しまれています。乞田川は短い川ですが、かつては多摩丘陵の湧水を集めて田園地帯を潤していました。水田に水を引くための堰がたくさんつくられ、水車が回る風景を見ることができました。また、流域の歴史は古く、関戸、連光寺、乞田などの地名は十二世紀にすでに実在していたことが「吾妻鏡」に書かれています。
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小田急多摩センター駅コース