鉄道技術を支える
それぞれの専門知識を活かし、担当する設備や施設のメンテナンスを通じ、鉄道の安全を日夜支えています。
電気
鉄道に関わる主な電気設備は、電力会社から電気を受電する変電所から、電車線、配電線を通じて、電車の走行や保安装置(踏切、信号、ATSなど)、駅の各設備(照明、行先表示板やエレベーターなど)まで非常に多岐にわたります。
電気職種の業務は、「変電」「電力」「信号」「通信」の4つのグループに分かれており、それぞれの担当領域で、各設備や装置の保守・メンテナンス、必要により更新を行い、鉄道の安全・安定輸送の実現に貢献しています。
各グループの担当設備(例)
変電グループ:変電所など
電力グループ:電車線、配電線、き電線、エレベーター、エスカレーターなど
信号グループ:踏切、信号、自動列車停止装置(D-ATS-P)などの保安装置
通信グループ:列車無線、鉄道内線、車掌用モニター、駅の行先表示板など
電気のキャリアステップ(例)
車両
日々の安全運行に欠かせない車両の整備、検査・修繕を担うとともに、営業線で車両トラブルが起きた際には迅速に対応します。また、選抜された整備士が国家資格を取得し、「構内限定運転士」として、構内での車両入換を行うことや、車両の新造・更新に携わる場合もあります。
大野総合車両所
中核整備拠点である大野総合車両所では、車両の整備業務、検査周期に応じて車両を検査・修繕するほか、すべての部品や装置を分解して点検する全般検査といった大規模な検査なども実施します。
検車区
喜多見・海老名の両検車区では、定期的な検査・整備のほか、営業線で走行している列車にトラブルが発生した場合には、乗務員からの情報をもとに発生原因を予測しながら現場に急行し、応急処置します。
車両のキャリアステップ(例)
土木・建築
入社後は保線業務を担当し、列車運行の安全性や乗り心地に大きく影響する「軌道(レール)」の状態変化を見守り、必要に応じて補修・交換をします。将来的には自身の業務経験や学生時代の専攻を活かし、土木担当、建築担当や重機械担当として、新設・改良の計画立案や設計発注、仕様決定、工事発注、施工管理など一連の業務を担うこともあります。
将来的な業務(例)
土木担当:トンネル、法面、橋梁などの土木構造物の保守、改良や工事管理
建築担当:鉄道施設(駅舎、エスカレーター、トイレなど)の新設、改良、工事管理など
重機械担当:軌道修正、レール削正など