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複々線化プロジェクト

通勤・通学時の混雑を緩和するために

朝のラッシュピーク――列車の中で立っているだけで体と体が触れ合い、かなりの圧迫感を感じるもの。小田急電鉄では、こうした混雑を緩和し、“より快適な輸送サービス”を実現するために、列車の増発や長編成化など「輸送力の増強」を図ってきました。これによって混雑は若干和らぎましたが、依然として“快適”とは言い難い状況で、列車の増発によって運転間隔が短くなり、個々の列車の速度が低下して、所要時間が増えるといった弊害も現れています。
そこで小田急電鉄では、こうした現状を抜本的に改善するために、上下線を各2本ずつ、計4本の線路にする複々線化事業を「東北沢~和泉多摩川間」で進めています。

複々線化工事の進捗状況

この「複々線化」が完成すると、各駅停車と急行などの優等列車が別々の線路を走るようになり、ラッシュピーク時の急行などの優等列車の所要時間が日中並にまで短縮し、各駅停車についても途中駅での待ち合わせや通過待ちがなくなります。また、従来の複線では難しいとされていた列車の増発も可能となり、新聞や雑誌を楽に読みながら通勤できる程度にまで混雑が緩和されます。

複線時の課題と複々線化によるメリット

“都市交通機能の改善”を見据えて

複々線化事業は、東京都が事業主体の「連続立体交差事業」と一体的に進めています。「連続立体交差」は、鉄道を高架化または地下化することで踏切をなくして、鉄道・道路の安全性を向上させるというもの。これにより、鉄道と道路の安全性向上や、踏切での慢性的な交通渋滞によって分断されていた市街地の一体化、駅周辺の整備や緊急時における消防・医療活動の円滑化が図られます。
すでに工事が完了した区間では、世田谷区や狛江市によって駅周辺の街づくりが進められており、小田急グループでは、これらの自治体と連携しながら、沿線都市の新たな魅力づくりに積極的に取り組んでいます。たとえば、高架化によって創出された高架下空間を利用して、託児所やレンタル収納スペースなど生活利便施設を展開しています。また、「掘割構造」(※半地下構造)となった成城学園前駅では、線路上部に駐輪場を設置し、物販や飲食、保育所やクリニックなどで構成される駅ビル「成城コルティ」や、会員制貸菜園「アグリス成城」をオープンさせています。

〔世田谷代田~喜多見間〕
(2004年11月完成区間)
2002年12月に上下線の立体化が完成し、区間内にあった17ヵ所の踏切はすべてなくなりました。

1日も早い完成をめざし、工事は最終局面へ

現在、小田急電鉄の複々線化プロジェクトは「世田谷代田~和泉多摩川間」の8.8kmの区間で工事が完了し、複々線での営業を開始しております。これにより、朝のラッシュ時間帯の列車だけでなく、日中の各駅停車についても、通過待ちがなくなり所要時間が短縮しました。また、駅舎も新しいデザインに生まれ変わり、すべてのお客さまに安心・快適にご利用いただけるよう、エレベーター、エスカレーター、多目的トイレ、冷暖房完備の待合室などを設置しています。

また、残る「東北沢~世田谷代田間」(1.6km)では、4線地下化(下北沢2線2層構造)の工事を進めています。同区間は小田急線の最混雑区間であるとともに、下北沢を中心に住宅や商業施設が密集し、狭隘かつ在来線の直下という厳しい施工環境のもと、シールド工事(2009年度貫通)などのトンネル工事を進めてきました。この結果、2013年3月には区間内の3駅(東北沢、下北沢、世田谷代田)を地下化する第1段階の工事が完了。これにより、ラッシュピーク時には1時間あたり50分以上遮断している“開かずの踏切”9箇所がすべてなくなり、交通の円滑化や緊急時の活動の迅速化が図られました。

現在は、残る2線分のトンネル工事や駅舎工事など第2段階の工事に取り組んでおり、複々線化の完成は2017年度を予定しています。鉄道輸送のボトルネックとなっていた同区間が完成することで、“複々線の輸送効果”が最大限に発揮されるはずです。

地下化にともなう踏切の撤去を前に、最終列車を見送る人たち
地下化された下北沢駅のホームに入車する列車

上下線の線路増設、駅舎・商業施設の新設・改築

Human at Work このプロジェクトに関わっている社員たち

大規模プロジェクトへの参画を通じて、
確かな“人間力”を培う。

複々線建設部 山野 泰弘
(2004年度入社 総合職技術系)

山野 泰弘

入社以前から関心を抱いていた複々線化事業に参画したのは、私が入社3年目のこと。当初は念願の仕事に就けたことを喜ぶだけでしたが、次第にそのスケールと影響力の大きさを実感し、大きなプレッシャーを覚えたものでした。
3年間の本社勤務を経て、厳しい環境での工事となる下北沢工事事務所でさまざまな経験を積み、現在は本社に戻ってプロジェクト全体のスケジュールや予算を管理しています。その間、何度も壁にぶつかりましたが、周囲のサポートを得て乗り越えることで、一人の人間として大きく成長できたと実感しています。プロジェクトを無事にやり遂げた暁には、培った経験を活かして、また新たなプロジェクトに取り組んでみたいですね。

この人の仕事を知る

街の拠点となる「駅づくり」を通じて、
沿線の魅力をつくる醍醐味を知る。

複々線建設部 下北沢工事事務所
平川 哲也
(2008年度入社 総合職技術系)

平川 哲也

代々木上原駅~梅ヶ丘駅間の複々線化工事にともない、その間にある東北沢、下北沢、世田谷代田の3駅が地下化され、新たな駅舎に生まれ変わります。私は現在、建築担当として「駅をつくる」工事に従事しており、主に東北沢駅の設計・発注・工事管理業務に携わっています。
地下化によって区間内の踏切がなくなったことで、南北に分断されていた街の回遊性が向上し、駅周辺の人の流れが大きく変わり始めています。今後、3駅舎を本格的に構築していくにあたっては、こうした新しい街の魅力を最大限に発揮することが重要であり、駅前広場などの地上利用計画との調整を図っています。街の拠点となる「駅づくり」を通じて、沿線の魅力向上に寄与できることに、大きな喜びを感じています。

街に暮らす人々の笑顔を生み出すために、
より良い街づくりに挑む。

開発推進担当 向井 隆昭
(2013年度入社 総合職事務系)

向井 隆昭

開発推進担当の役割は、小田急沿線の各駅を中心とした地域に新たな商業施設やサービス施設を企画・開発することで、沿線の方々に、「快適でゆたかなくらしと時間」を提供すること。そのなかで、私は現在、複々線化事業によって地下化される下北沢駅周辺で、新たに創出される地上空間の利用計画に携わっています。
私の目標は、下北沢という街の魅力を高め、地域の方々に「良い街になったね」と言っていただくこと。そのためには、そこに暮らす人々の笑顔を思い描く「想像力」が不可欠であり、時間の許す限り街に足を運び、実際に人々の姿を目にしながら、どうすれば笑顔が生まれるかを考えています。下北沢という街が多くの笑顔で満たされたとき、私は大きな達成感を得ることができるでしょう。

※部署名および各社員の所属は取材当時のものです。

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