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「災害に強い設備・体制の構築」「安定輸送を実現する取り組みの推進」の4つの安全重点施策を掲げ取り組んできました。 2018年3月、構想から約50年、工事期間が約30年にも及んだ複々線が完成し、新しいダイヤでの運転を開始、混雑緩和や所要時間の短縮など、抜本的な輸送改善を図りました。また、新型特急ロマンスカー・GSEの営業運転を開始し、新しい優雅な時間(とき)を提供しています。 しかし、「安定」した輸送は、「安全」と「安心」の上に成り立っています。駅ホームの安全性向上のための施策については、ホームドア設置に向けた設計等を行ったほか、一部の駅ではホーム固定柵の設置を行いました。あわせて、お身体の不自由なお客さまやお手伝いを必要とされるお客さまへの積極的なお声かけなどの取り組みを行っています。引き続き、社員一人ひとりが「安全の確保」という、私たちの使命を果たすべく、さまざまな取り組みを進めてまいります。 今後も事故の未然防止に対する取り組みを推進し、多くのお客さまに「安全」と「安心」をご提供できるよう、より一層の努力をしてまいりますので、ぜひ、この報告書をご一読いただき、当社の「安全への取り組み」についてご理解を深めていただければ幸いです。2018年9月小田急電鉄株式会社 取締役社長基本理念「安全報告書 2018」の公表にあたりTop Message 平素より、小田急電鉄をご利用いただきまして、誠にありがとうございます。また、「安全報告書 2018」をご覧いただき、重ねてお礼申しあげます。 まず、2017年9月には、沿線火災の影響により、現場付近を走行していた列車が緊急停止し、ご乗車されていたお客さまに車外に避難していただくという事象が発生しました。また、2018年4月には、線路付近で土砂の陥没が発生し、復旧作業のため列車の運転を見合わせました。いずれの事象も小田急線をご利用のお客さまにご不安感を抱かせてしまうとともに、長時間の運転見合わせによりご迷惑、ご心配をおかけしましたことを深くお詫び申しあげます。これらの事象を教訓に、お客さまの期待に応え信頼される小田急を実現するために、全社一丸となって、「日本一安全な鉄道」を目指し、確実な業務の遂行に努めてまいります。 さて、この安全報告書は、鉄道事業法第19条の4の規定に基づきましてお客さまを安全に目的地までお運びするための事業運営方針や管理体制、2017年度における具体的な取り組みをご報告するものです。 当社では、鉄道事業法第18条の3の規定に基づく「安全管理規程」を2006年10月に制定するとともに、基本理念に日本一安全な鉄道をめざすことを掲げ、安全管理体制の整備や安全性を向上するための設備の維持・改善に努めてまいりました。 さらに、「安全」「安定」「安心」の3つの指標からなる安全努力目標を定め、2015年度から2017年度の安全に関する中期経営計画に「強靭かつ柔軟な『現場力』の構築」「『未然防止』に対する取り組みの強化」02
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