電気融雪器⑶ 大雪や寒さに対する備え大雪による転てつ器の転換不能に備え、可動部の雪を溶かして除去する「電気融雪器」を、車庫線内を除く全線に設けています。架線への着氷霜による集電不良やパンタグラフ損傷を防ぎ、安全・安定運行を確保するため、過去に着氷霜による被害を受けた区間や発生頻度の高い区間に対し、架線への塗油を実施しています。また、終電後の時間帯の気象予測から着氷霜が見込まれる区間に対し、深夜時間帯に臨時試運転列車による着氷霜の予防・除去を行っています。大規模地震への対応⑴ 耐震補強工事の実施大規模地震による被害を最小限に抑えるため、鉄道構造物の耐震補強を推進しています。2018年度は大和駅、旧恩田川橋梁(玉川学園前駅~町田駅)、板戸川橋梁(伊勢原駅~鶴巻温泉駅)、酒匂川避溢橋(新松田駅~開成駅)において耐震補強工事を実施しました。なお、駅舎(高架駅および改良計画のある駅以外)の耐震補強は完了しています。⑷ 災害における、より迅速・正確に 対応できる体制づくり当社沿線において、台風や大雪など荒天が予想される場合は、警戒本部を設置し、気象状況の把握と今後の運転計画の立案、障害発生時の復旧方法の決定と運転再開計画の立案などを行い、列車の安全運行の確保と早期復旧に努めるとともに、必要に応じて、初電前に試運転列車による安全確認を行っています。さらに現業では、基準に基づき異常気象に対する事前警戒体制をとり、万が一の事態への対応として要員を確保しているほか、非常用資機材を沿線各地にあらかじめ配備し、応急復旧作業に備えています。また、自然災害発生時に迅速に情報を把握し、お客さまの安全の確保と被害を最小限に抑えることを目的に、沿線各所の雨量、風速、震度、河川の水位などをオンラインで一元的に監視する「地震・気象監視システム」を導入するなど、防災体制を強化しています。地震・気象情報監視システム鉄道防災計画29
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