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大規模地震への対応253大雪や寒さに対する備え大雪による転てつ器の転換不良に備え、可動部の雪を溶かして除去する「電気融雪器」を、車庫線内を除く全線に設けています。また、架線への着氷霜による集電不良やパンタグラフ損傷を防ぐため、過去に着氷霜による被害を受けた区間や発生頻度の高い区間に対し、架線への塗油を実施しています。気象予測から着氷霜が見込まれる区間に対し、深夜時間帯に臨時試運転列車による着氷霜の予防・除去も行っています。4異常気象時等に対応できる体制づくり当社沿線において、台風や大雪など荒天が予想される場合は、警戒本部を設置し、気象状況の把握と今後の運転計画の策定、障害発生した場合の復旧方法の決定と運転再開計画の立案などを行い、列車の安全運行の確保と早期復旧に努めています。現業では、基準に基づき異常気象に対する事前警戒体制をとり、万が一の事態への対応として要員を確保しているほか、非常用資機材を沿線各地にあらかじめ配備し、応急復旧作業に備えています。また、自然災害発生時に迅速に情報を把握し、お客さまの安全の確保と被害を最小限に抑えることを目的に、沿線各所の雨量、風速、震度、河川の水位などをオンラインで一元的に監視する「地震・気象監視システム」を導入しています。1耐震補強工事の実施大規模地震による被害を最小限に抑えるため、鉄道構造物の耐震補強を推進しています。2019年度は喜多見駅~狛江駅間において耐震補強工事を実施しました。2早期地震警報システムの活用地震発生時の被害軽減のため、2006年より「早期地震警報システム」を導入しています。これは一定規模以上の地震が発生した際、気象庁から配信される「緊急地震速報」を利用し、主要動の到達予想時刻・最大予想震度など、当社線への影響を瞬時に判定します。被害が予想される場合には、全列車に自動的に通報することにより、運転士が手動で列車を緊急停止させるものです。2020年3月11日には、大規模地震発生時の初動対応訓練として、運輸司令所から全列車に対して緊急停止の指令を発し停車する「一旦停止訓練」を実施しました。電気融雪器喜多見第6高架橋

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