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大山ケーブルカー機械室・運転室見学会&大山のおはなし

2025年7月23日(水)、大山ケーブルカー機械室・運転室見学会&大山のおはなしを開催しました。

 

最寄りの伊勢原駅から神奈川中央交通のバスに乗り、およそ30分。

終点大山ケーブルバス停から「こま参道」を15分ほど登ると、大山ケーブル駅に到着します。

こま参道は非常に暑かったですが、時折吹く風は大変心地よく感じられました。

 

大山ケーブル駅では、停車中のケーブルカー車両の床下に入り、車両の解説を聞くことができました。

左右で車輪の形が違う点は、他の鉄道車両と異なるポイントでした。

 

終点の阿夫利神社駅到着後は、機械室・運転室(巻上所)を見学しました。

全国で手動運転のケーブルカーが数を減らしている中、大山観光電鉄は現在も開業当初の運転装置を使用して手動で運転しています。

 

運転室では、運転している様子や機器を正確に扱っているところを間近で見ることができました。

最近では、野生動物(主に鹿)が線路へ立ち入ることも多く、車両に乗務している車掌からの緊急停止の連絡に備えているとのことです。

機械室では、約200馬力(馬200頭分のパワー)の強力なモーターが重い鉄製のケーブルを高速で巻き上げていて、その迫力ある動きが印象的でした。

開業当初の昭和40年から大切に整備された巻き上げ機は、現在も多くの大山詣りの参拝客などを運んでいます。

 

ケーブルカー見学後は、大山阿夫利神社へ移動し、大山のおはなしを神主さんからお聞きしました。

(大山阿夫利神社HP:https://www.afuri.or.jp/

別名「あめふり山」とも言われ、雨ごいや五穀豊穣の祈願の対象でした。

2000年以上前から信仰されており、江戸時代には年間20万人が訪れる場所だったそう。

行楽を兼ねた旅「大山詣り」を楽しんでいたとのことです。

 

皆さまの健康を祈り、お祓いを受けました。

真剣の代わりに庶民が納めていた木製の「納太刀」も特別に見せていただき、参加したお子さまたちに担いでもらいました。

この大きさの納太刀を持ちながら、当時の江戸の人たちが登っていたんですね。

当時はまだ、電車・バス・大山ケーブルカーが無かった時代。 江戸から大山を目指していたのには驚きですね。

 

大山阿夫利神社境内より、相模湾方向を望んだ風景

 

最後に、大山ケーブルは今年で開業60周年を迎えました♪

2025年8月31日(日)までの間、期間限定で小児運賃(片道)が50円※に割引されています!

※交通系ICカード、クレジットカード、PayPayいずれかのお支払いに限ります

 

お子さまは今なら、小田急線(50円※)・神奈中バス(50円※)・大山ケーブルカー(50円)を利用して片道150円で阿夫利神社駅まで行くことができます!

都心から1時間半ほどで到着する大山へ、ぜひお越しください!

※小田急線は小児ICカード利用時に限ります

※神奈川中央交通は交通系ICカード利用時に限ります(大人用カードからでもお支払い可能です)

大山観光電鉄株式会社 遠藤 広海

車両の下回りや運転室・機械室は、ケーブルカーならではの仕組みを随所に見ることができ、皆さま興味津々でした。ケーブルカーの運転は自動化が進んでおりますが、当社は全国でも少ない手動による運転です。遠隔操作のため加減速の感覚を体で感じ取ることができないので、計器類や機械が動く音を確認し、慎重にハンドルを操作しています。
大山ケーブルカーは今年で開業60周年を迎えました。今回見学していただいた機械のほとんどは開業当時のままですが、日々のメンテナンスは欠かさず行いまだまだ現役です。

大山阿夫利神社 権禰宜(ごんねぎ) 目黒 久仁彦

お祓いとご祈祷後、阿夫利神社の御祭神のひとつである大雷神(おおいかずちのかみ)のことをお伝えした後、大山の歴史と文化についてお話させて頂きました。
大山には遥かな昔から人々の生活に根差した文化が数多く残り、今も息衝いています。
夏休みに普段体験が出来ないことに触れ、学び、体験するという事はこれからの時代を担うお子さまたちにとって、とても大切なことだと思います。
そうした中で、今回は大山の特徴的な文化でもある「納太刀」にも実際に触れていただきました。
本物に触れることで、先人たちが守り伝えてきた文化の息吹を少しでも感じてもらえればと願うと共に、今回の体験と思い出を大きくなった時にまた別の誰かに語り、共有し、多くの人が大山を身近に感じ、そしてまた「大山へ行ってみよう!」と言う気持ちになっていただけますと幸いです。

大山ケーブルカー機械室・運転室見学会&大山のおはなし

開催日程 2025年7月23日(水) 10:30~12:30
開催場所 大山ケーブルカー巻上所および大山阿夫利神社
主催 大山観光電鉄株式会社
【協力】大山阿夫利神社