「安全報告書2009」の発行にあたり

いつも小田急線をご利用いただき、誠にありがとうございます。

この「安全報告書」は、鉄道事業法第19条の4に基づき、2008年度における当社の安全にかかわる取り組みなどについてご報告するものであり、今回で3回目の発行となります。

当社では、1日あたり約1,400本の旅客列車を運行し、およそ196万人のお客さまにご利用いただいております。1本1本の列車を安全に運行し、お客さまを目的地まで無事にお運びすることが、鉄道事業において最も重要な責務であり、基本にして最大のサービスであることを肝に銘じ、当社では3,000人ほどの鉄道係員が従事しています。

2005年に発生したJR福知山線での列車脱線事故などを契機とし、輸送事業者における安全管理の手法などが大幅に見直され、当社においても、「安全管理規程」を2006年10月に制定し、輸送の安全を確保するために遵守すべき鉄道事業の運営の方針、鉄道事業の実施および管理の体制、方法などを定めました。

また、翌年には、それらの内容が適切に実施・維持され、機能していることを確認すべく、第1回目の「鉄道内部監査」を実施したところ、いくつかの課題を見出し、2008年度におきましては、それら課題解決のための種々の取り組みを進めてきたところであり、本報告書では、これら内容についても紹介しています。

安全の追求に終着駅はなく、さらなる体制や取り組みの充実に努めていく所存ですが、そればかりでなく、お客さま、沿線にお住まいの皆さまとのコミュニケーションを大切にし、より信頼される小田急となるよう、社員一人ひとりとともに力を合わせて取り組んでまいります。

本報告書をぜひともご一読いただき、皆さまの率直なご意見、ご助言などを賜りますようお願い申し上げます。

2009年9月

小田急電鉄株式会社 取締役社長 大須賀 賴彦
小田急電鉄株式会社
取締役社長

大須賀 頼彦

お客さまに安全と安心を(安全報告書2009)