odakyu electric railway
ODAKYU ELECTRIC RAILWAY CO., LTD. RECRUITING INFORMATION
SPECIALIST - PROJECT STORY

鉄道部門風土・組織改革プロジェクト

時代の変化・ 市場の変化に応じて 自然と新たな挑戦が 生まれる環境へ

今後確実に見込まれる沿線の人口減少に伴い、人口増加と経済成長に支えられた事業モデルからの転換の必要性を感じている小田急電鉄では今、新しいチャレンジが生まれやすい環境を醸成する「風土・組織改革プロジェクト」を実施。その概要と成果をご紹介します。

「カルチャー浸透」「One to Ten」
二軸で風土・組織改革を推進

小田急電鉄の風土・組織に関する課題は、鉄道事業ならではの“安全第一”に対する強い意識から、「今までやってきたことを続けていれば間違いない」という前例踏襲型の組織文化が根強くあり、新しいことへのチャレンジや新しい変化への抵抗感が強かったこと。
そんな中、直面したのがコロナ禍だ。お客さまが減少し、運輸収入が激減する中、これまでと同じことを続けていて良いのか、社員の働きがいを見出していかなければならない、という問題意識が顕在化し、組織・風土改革の必要性を実感。コロナ禍で加速した生活様式の変化を通して、移動そのものの価値が変わりつつある中、「鉄道会社の提供する価値とは何か?」「我々が目指す未来とは何だろう?」とざっくばらんに議論することから、風土・組織改革プロジェクトを始動させた。その結果、ビフォーコロナでは、複々線化事業など移動ストレスをゼロにすることに注力していたが、アフターコロナでは、そこにコスト意識を加えて、できる限り少ないコストで、時代の変化に合わせて、社員一人ひとりが楽しんで新しいチャレンジに取り組むことのできる風土・組織づくりを目指すこととなった。そこには、社員一人ひとりの新しいチャレンジを通して、お客さまにさまざまな価値やサービスを提供することこそが、新たな移動需要を生み出していく原動力になるという意図もあった。

One To Tenにより鉄道会社ならではの
アイデア・企画が生まれている

そして、社員一人ひとりが価値観を進化させ変革を実現させ、あらゆる現場での新しいチャレンジを活発化させるための取り組みとして策定されたのが、「カルチャー浸透」と「One to Ten」の二つである。

「カルチャー浸透」の具体的な取り組みは、各職場主導で自ら現状を改善し、効率化や支出削減につながる施策を実行し、かつ、限られたリソース・コストで、移動ストレスの解消・お出かけ機会の創出の実現など新たな提供価値を生み出すこと。その結果として目指しているのは、社員一人ひとりが「仕事が楽しい!」と思えるようになることである。

一方の「One to Ten」は、鉄道資産を有効活用したアイデア募集制度だ。新たな提供価値の創出を目指すとともに、企画業務に携わったことのない駅係員や車掌、運転士などの鉄道係員に、企画の立案〜実行までやり遂げる経験を通して、エンゲージメントを高めてもらうこともその目的である。

「カルチャー浸透」「One To Ten」の二軸で
鉄道会社の風土を変えていく

これまでの発想を打ち破る、
新しいチャレンジが次々実現

2020年以降、「カルチャー浸透」「One to Ten」を推進していく中で、さまざまな現場で新しいチャレンジへの取り組みが活発化。「カルチャー浸透」では、「オンライン点呼、台帳・各種記録のデータ化などの業務改善」、「YouTubeでの鉄道現場紹介やイベントでの情報発信」、「駅見学・学校訪問や地元の女子サッカークラブとのコラボなどの地域連携」「日常業務では連携が少ない職場同士の交流機会の創出」など、取り組み事例は枚挙にいとまがない。また、「One to Ten」では、これまでに数百件もの応募があり、そこから選出して20件強の企画を実施。「1000形運転教室」、クラウドファンディングを活用した「座間ベンチプロジェクト」、日東紅茶および沿線和洋菓子店とコラボした「令和版 走る喫茶室」、「踏切ネーミングライツ」など、これまでの発想にはなかった新しいチャレンジが次々に実現している。

小田急電鉄が持つ、「駅」「鉄道車両」などの資産を有効活用

また、「カルチャー浸透」に関するアンケート調査では、その取り組みを前向きに捉えている社員が73.7%、取り組みに関与したいと思っている社員が63.0%、職場の風土の変化を実感している社員は45.3%という結果に。風土・組織改革プロジェクトの成果が確実に表れている。鉄道係員の使命は鉄道の安全・安定輸送を支えること。これはこれまでも、これからも変わらない普遍のものだ。それに加えて、周囲と積極的に関わりながら、新たな価値を共創していこうとする気概や挑戦心が、確実に芽生え始めている。

今後も、「カルチャー浸透」「One to Ten」の二つの軸をブラッシュアップしていくことで、社員一人ひとりがエンゲージメントを高め、働きがいを持って楽しく仕事に取り組むことができる風土・組織を継続的に醸成。その結果として、新たな提供価値の創造、地域創造価値の提供につなげていくことを目指す。プロジェクトの最終目標は、各職場で当たり前のように新しいチャレンジが生まれている状況であり、理想はプロジェクトそのものの解散である。

風土・組織改革の推進には
社員一人ひとりの発想・協力が必要

担当者の声

HISASHI MIURA
三浦 久
交通企画部|2011年入社

風土・組織改革プロジェクトの成果に手応えを得ている今、感じているのは、今までのやり方に固執せず、自分の働きやすいスタイルや、自分がトライしたい新しいチャレンジをもっと押し出していっていいのだということです。また、現場の方々からお客さまと触れ合うイベントなどのアイデアが数多く出てくるのを目の当たりにして、現場はお客さまの笑顔を見ることにモチベーションがある方が多く、そこにチャレンジしたい気持ちを元々持っていた方々も多いのだと痛感。現場の一人ひとりが小田急電鉄のファンを増やしていく取り組みは長期的な視点でとても重要ですし、それがやがて新たな移動需要の創出や地域価値の創造にもつながっていくと思っています。

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