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傾聴とおもてなしの精神で
愛犬との旅の価値を追求

㈱小田急リゾーツ RETONA HAKONE(リトナ箱根) 稲本さん、青山さんイメージ

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2025年12月、箱根・桃源台に、前身の「箱根レイクホテル」をリノベーションしたホテル「RETONA HAKONE(リトナ箱根)」がオープンしました。ドッグフレンドリーを掲げ、“愛犬特化型ホテル”へと生まれ変わったRETONA HAKONEは、“RETURN TO NATURE(自然への回帰)”をコンセプトに敷地内に広がる豊かな自然環境を生かし、箱根を訪れる愛犬家たちの新たな拠点となることを目指しています。

今回は、開業準備にも携わった支配人の稲本光央さん、営業マネジャーの青山梨花さんに、ドッグフレンドリーに着目したきっかけや愛犬家のニーズの深さなど、開業したばかりのホテルとしての現在、そして、今後目指したい姿について聞きました。

時代とともに変化するペットとの関わり方に着目

RETONA HAKONEのロゴイメージ

「RETONA HAKONE」があるのは、芦ノ湖からもほど近い、2024年に閉館した「箱根レイクホテル」の跡地で、客室数はメゾネットのヴィラタイプを含めた15室。広々とした客室だけでなく、敷地内には愛犬が自由に駆け回れるドッグランや、庭園での散歩を楽しめるドッグガーデン、さらに愛犬をケアできるグルーミングルームも備えるなど、愛犬とともに訪れる人のためにつくられたホテルです。

(稲本)箱根レイクホテルの閉館後、この場所をどう活用しようかと考えを巡らせていました。芦ノ湖は近いものの、木々が多いため湖は見えにくく、富士山も望めないこの場所は、眺望という点では競合ホテルに負けてしまうのではないかと。一方で、敷地には天然芝の庭や豊かな木々などの自然環境が整っており、ホテルの入口から建物エントランスまでのアプローチは昔ながらのラグジュアリーホテルの趣を残している。これらを強みとして残したいと考えていくうちに、「ワンちゃんを連れたお客さまがゆったり滞在できる、ドッグフレンドリーなホテルにできないか」と思い至りました。

稲本さんイメージ

犬小屋での飼育ではなく家の中で家族とともに過ごす、愛犬=家族と考える人が増えたことも愛犬特化型ホテルを計画する後押しになりました。その後、ペットを同伴できるホテルを視察するなど、「ワンちゃんを第一に考えた」ホテルづくりがスタートしました。

(青山)客室の床もワンちゃんの足腰に負担のないものを選び、ベッドカバーも元気な動きに耐えられる強度のものを使用しています。もちろん、一緒に寝ることもできますし、自宅にいる時と同じように過ごせるよう心を尽くしました。他にも、館内でワンちゃんの性格が一目でわかる「マナーカラー」を導入しスタッフのコミュニケーションの取り方を工夫したり、イラストをあしらったウェルカムボードや、人と同じデザインの館内着を用意したり、利用されたお客さまから喜びの声をいただいています。

青山さんイメージ

愛犬家のニーズに応える、真のドッグフレンドリーとは

愛犬を第一に考えるホテルとして、全てのスタッフが愛犬飼育管理士資格を取得するなど、ハード・ソフトの両面から愛犬家を迎える準備を整えてきたというRETONA HAKONE。その一方で、開業前には悩みもあったと言います。

(稲本)メインターゲットである愛犬家の方に何組か滞在いただき、忌憚のないご意見を頂戴しました。その中で感じたのは、愛犬家の方のニーズは「ワンちゃんと一緒に泊まれる」以上のところにあるということです。例えば、全スタッフが資格を保有していても、それが真の意味でのドッグフレンドリーの証明にはならないんです。スタッフ一人ひとりがワンちゃんに対してどのように接するのか、ワンちゃんやお客さまのニーズをくみ取れるのか、そういったところに表れてくるものなのかもしれません。単にビジネスとしての可能性を追いかけてペットツーリズムの表層をなぞっているだけでは、お客さまはすぐに離れていってしまうという危機感を抱きました。

ベッドの上でくつろぐワンちゃん
ドッグフレンドリーの姿勢は、愛犬とお揃いで着用できる館内着などにも表れている

(青山)ワンちゃんと一緒だからダイニングでの食事はワンちゃんのペースにあわせたいというお客さまもいらっしゃれば、せっかく一緒にダイニングにいるのだからゆっくり食事を楽しみたいというお客さまもいらっしゃいます。私たちはそうしたお客さまの思いをきちんとくみ取り、ご満足いただけるサービスを目指していく必要があります。

ワンちゃんと食事のイメージ
部屋の内観イメージ

ゲストの声に耳を傾け、心の豊かさを感じられるホテルに

オープンから日が浅い中でも、すでに次回の宿泊予約を取って帰るリピーターも現れています。訪れた愛犬家はどのような価値を感じているのでしょうか。

(稲本)私たちが掲げている“自然への回帰”を、さまざまな形で感じてくださっている方もいるように思います。例えば、ホテルの内装でも床を土に近い素材にしたり、フェイクグリーンではない植栽を作るなど、自然を感じられるものにしています。また、単に豊かな自然環境の中で過ごすということだけでなく、普段は都市部の自宅で過ごしているワンちゃんが自由に走り回り、遊んでいる姿を通して自分自身も幸せを感じられたり、心が豊かになったりといった体験を通じて、RETONA HAKONEの良さを感じていただいています。

(青山)滞在されているお客さまも、観光でお出かけというよりは「お部屋でゆっくり」や「敷地内のドッグランやガーデンで過ごす」という方も多いように思います。ワンちゃんと一緒にゆったり過ごすことが一番の贅沢なのかもしれません。

RETONA HAKONEの客室イメージ
RETONA HAKONEの客室
関東エリア最大規模を誇る天然芝のドッグパークイメージ
関東エリア最大規模を誇る天然芝のドッグパーク

オープン間もないRETONA HAKONE。オペレーションもまだまだ不慣れな点があるとしつつ、これからの目標についても尋ねてみました。

(稲本)ワンちゃんと滞在できるホテルだからこそ、安全や衛生には細心の注意が必要です。これらのレベルを維持しながら、お客さまが求めているもっと深いニーズに心を配り、ワンちゃんとお客さまの快適で安全なホテル滞在をお届けしていきたいですね。「おもてなしとは、思って成すこと」だと考えています。私はあまり器用な方ではないので、ムダのないスマートなオペレーションはあまり得意ではないんです。どちらかといえば、お客さま一人ひとりの声を聞きながら、その声にお応えしていくタイプです。だからこそRETONA HAKONEのようなホテルで、全てのお客さまとコミュニケーションが取れるホテルはいいなと思うんです。

(青山)おもてなしや人とのつながりは本当に大切なものだと感じています。異動前のホテルでお世話になっていたお客さまが、RETONA HAKONEにも足を運んで来てくださったり、「ワンちゃんを飼っているお友だちに宣伝しておくね!」と声をかけてくださったりといったことがありました。私が仕事を続けていく中で、こうした出会いやご縁を大切に過ごしていきたいです。

RETONA HAKONEではこれからもお客さまの声に耳を傾け、愛犬と宿泊者にとってより良いホテルの形を模索していきます。稲本さんは「箱根でのペットツーリズムはまだまだこれから」だと言いますが、近隣の施設と手を携え、箱根エリアのペットツーリズムの発信地となるような取り組みにも期待が高まります。

※内容は取材時のものです。

INTERVIEWEE

㈱小田急リゾーツ
RETONA HAKONE
支配人 稲本 光央
同   営業マネジャー 青山 梨花

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