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小田急グループでは、2050年のCO2排出量実質ゼロの達成を目指し、さまざまな環境活動を行っています。昨年、㈱小田急百貨店が期間限定で実施した「Odakyu Re:value(リバリュー)」もそのひとつです。不用になった服を地域の子どもたちの未来へつなぐこのプロジェクトには多くの関心が寄せられ、百貨店が地域で果たす社会的役割の広がりがうかがえます。
「捨てる」から「つなぐ」へ。「Odakyu Re:value」
小田急グループでは、百貨店やショッピングセンターでも、お客さまと一緒に取り組む環境負荷低減策を次々と打ち出しています。例えば、㈱小田急SCディベロップメントでは、お客さまから集めた不要品から生まれる収益などをギフトとして地域に寄贈する「Re:born(リボーン)」を2023年度から実施しています。
そして小田急百貨店でも、2025年9月から12月にかけて、町田店でお客さまから不用な服などを回収し、必要とする方々へ届ける資源循環の取り組み「Odakyu Re:value」を実施しました。
この新たな取り組みには、のべ6千人以上の方が参加し、1万5千点以上の衣類や服飾雑貨が集まりました。回収した衣類や服飾雑貨はリユース・リサイクルされ、その収益は町田市への寄付を通じて、子どもたちの未来を育む活動に役立てられます。
小田急百貨店の久保田 菜海さんは、当時の反響の大きさをこう振り返ります。
「3千人の参加を目標にスタートした実証実験でしたが、当初の想定を大きく上回る成果となりました。期間中にはリピーターの方も多く、終了後には次回の開催についてお問い合わせも寄せられ、継続的な取り組みとしての需要を感じることができました」
立ち寄りやすい立地を生かして、リユース&リサイクルを日常に
小田急百貨店町田店は小田急線町田駅の真上にあり、鉄道を利用するお客さまを含め、老若男女、さまざまな方にご利用いただいています。そうした百貨店が地域に開かれたリユース・リサイクルの場となった「Odakyu Re:value」は、お客さまと一緒に持続可能な未来を考えるきっかけにもなりました。
服を持ち寄られたお客さまからは、「きちんと有効活用してくれそうなので安心して託せる」「ゴミ削減の一環として、デパートがこのような取り組みをするのは地球環境を守るためにも良いことだと思う」「影響力のある大型店がこのような取り組みを推進することで追従する企業もあると思うので、素晴らしい取り組みだと思う」といった声も寄せられました。
「お客さまの日常と接点を持つ百貨店だからこそ、行動のきっかけづくりを担うことの意義を感じており、それにチャレンジした結果、お客さまのリユース・リサイクルに対する関心の高さを実感しました。こうした手応えを力に、Odakyu Re:valueは、2026年6月から約1年間、改めて実施することになりました」(久保田さん)
例えば環境省では、不要になった衣類を回収する仕組みを作る地方公共団体や企業を支援する施策を打ち出しています。また、リユースショップの存在が高まり、そこでお買い物するといった行動が当たり前のようになってきました。資源を無駄なく循環させる活動は、確実に大きな流れになっています。
地域に開かれた百貨店だからこそできる、続けやすい仕組みづくり
「Odakyu Re:value」では、資源循環の仕組みは一過性ではなく、日常的に当たり前にできることとして定着させたいという思いの下、パートナー企業である㈱エコリング(本社:兵庫県姫路市)を通じて、お客さまから受け取った服は古着として流通させ、再販できないものは再利用に回します。同社は、ブランド品を含む取り扱い品の幅の広さに定評があり、小田急百貨店との親和性が高いことから、継続的な運営体制が整った手ごたえを感じています。
また、不用品をただ回収するだけでなく、小田急百貨店町田店内の店舗で利用できる300円分のお買物クーポン券と引き換えられるのも「Odakyu Re:value」の特徴です。
「取り組みに参加し、続けやすいよう、お買い物券と交換できるようにしました。また、多くの方にこの取り組みを知っていただき、その輪を広げるべく、地域の企業さまに協賛を募り、町田エリアでのPRを強化しました。小田急百貨店町田店は、1976年に町田駅と一体となって開店し、お客さまに支えていただき今年で開店50周年を迎えることができました。こうした節目の年を迎えるにあたり、地域とのつながりをいっそう深める取り組みとして推進することで、地域の皆さまにより長く愛される店舗づくりにつなげていきたいと思います。また、この取り組みが新たな来店機会となり、商業施設としての価値向上にも寄与することを期待しています」(久保田さん)
“捨てる”という行為を、地域の未来につなぐ“意味のある”行為に変える。
駅直上という人の集積地である利点も相まって、お客さまの小さなアクションを大きなものに変える可能性が「Odakyu Re:value」にはありそうです。
※内容は取材時のものです。
監修:小田急電鉄株式会社