思い出と、ありがとうと。
私は2010年からVSEの整備に携わってきました。VSEは小田急のフラッグシップモデルに位置づけられる特別な車両であるとの認識のもと、整備についても絶対にミスを起こさないという強い気持ちで作業をしてきました。VSEには他の車両にはない装置も搭載されており、その特殊性から整備屋の腕が試される車両でもありました。VSEの定期運行終了に際しては寂しい気持ちでいっぱいですが、お客さまに笑顔を届けられたことや、素晴らしい車両の整備業務に携わったことを大変光栄に思います。
私は1997年に喜多見検車区へ異動し車両のメンテナンスに携わってきました。VSEの就役当時、その斬新な外観と最新の装置を備えた車両の登場に驚きを隠せませんでした。メンテナンス作業では大変な苦労もありましたが、多くの思い出とともに、貴重な経験を積むことができました。定期運行終了を知ったときは寂しい気持ちと一つの時代の終わりを感じました。どんな時代でも『小田急=ロマンスカー』のイメージを崩さぬよう、快適な旅を提供することが我々の使命だと思います。“VSE obrigado”
私はVSE担当乗務員一期生として2005年3月より乗務していました。就役前の2月にロマンスカーを担当したときのこと。あるお客さまと応対した際、「来月から新しいロマンスカーが就役するので、ご乗車お待ちしております。私も担当します」とお伝えしました。その後、5月に担当したVSEの展望席で、そのお客さまから「車掌さんにおすすめされたから約束通り友達も連れてきたよ」と笑顔で声をかけていただきました。VSEは多くのお客さまとのふれあいの機会と、かけがえのない想い出を残してくれました。
私はVSEが就役した2005年に入社しました。新入社員研修の後に初めてVSEに乗車したとき、従来の車両と一線を画す白く優美な車体と、車内の雰囲気に感動したことを鮮明に記憶しています。新宿駅勤務の際は、大勢のお客さまが記念撮影されている姿を目にするたびに「同期入社」の一員として、とても嬉しく感じました。VSEの定期運行終了は寂しい限りですが、これまで多くのお客さまに愛されてきた思い出を、ずっと大切にしていきたいと思います。
2005年当時、私は中学3年生でした。自分の知っている電車とは違う、白くてスタイリッシュなVSEに驚き、家族や友人とのあいだで「新しい白い電車見た⁉」と、よく話題にしていました。VSEとの一番の思い出は、新宿駅で土日の朝に実施していたホームでのお見送りです。出発していくVSEに向かって手を振ると、後展望席のお客さまからも笑顔で手を振り返していただき、とても温かな気持ちになりました。これまでの17年間、本当にお疲れさまでした!
VSEが就役した2005年、私は駅務機器システム担当者として本社で勤務しておりました。VSEの特徴であるコンパートメント形式の「サルーン席」の新設と「展望席」の増加による券売機や窓口端末機のシステム改修に多くの時間を費やし、苦労したことを覚えています。あれから17年、たくさんのお客さまに愛され、ご利用いただいたVSEが定期運行終了を迎えるにあたり、当時の経験が懐かしく思い出されるとともに、寂しさを感じております。「ありがとう!VSE」
私は10年以上前、台車関係のメンテナンスに携わっていました。洗練されたデザインと快適な乗り心地を両立したVSEは、連接台車のほか車体傾斜装置、台車操舵装置などさまざまな装置が搭載されています。作業は複雑で多くの手間を要するものでしたが、だからこそ、知識や技術を磨くことができたと感じています。定期検査や特別作業を終えて、無事に営業線に送り出せたときの達成感は、忘れることがないでしょう。17年間、たくさんの思い出をありがとうございました。お疲れさまでした。
私が新人車掌のころ、VSE専用の制服を着て仕事する先輩たちにとても憧れていました。経験を積み、任用試験に合格してロマンスカーに乗務するようになり、初めてVSEを担当した時のドキドキした気持ちを今でも鮮明におぼえています。VSEは私だけではなく色々な人にとっての憧れでもあり、そんなVSEを担当できたことを誇りに思います。この気持ちを大切にしながら、これからもロマンスカーに乗務していきたいと感じています。17年間ありがとうございました!!
最初の担当は2008年でした。いつもたくさんのお客さまがホームや沿線からVSEに手を振ってくださいました。2階運転室から皆さまと直接言葉を交わすことはできなくても、乗務を通じ、心が触れ合う交流ができたことを、とても嬉しく思います。人が集まり、つながる。そんな力を持つVSE。まだまだ活躍をして若い世代の乗務員にも多くの素敵な経験をしてほしかったです。また、VSEに携わった多くの方々のお蔭で私自身も素晴らしい経験ができました。ありがとうございました。
VSE構内運転士として初めてハンドルを握り、また、VSE一期生として多くのお客さまとの出逢いがありました。広報担当時代にはVSEの魅力である展望席やサルーン席、高い天井など快適な車内空間、そして高位置空気ばね車体支持方式の連接車両、車体傾斜制御など新技術をメディアに発信、日本はもとより海外の方にも取材いただくことができました。さまざまな思い出が詰まった素晴らしい車両でした。引退まで最高の走りを見せてください! ありがとうVSE!!