車掌

安全で快適な列車運行を支え続ける
という大きな仕事。
その難しさと責任、そしてやりがい。

Profile

武田 陸希
(神奈川県出身)

小田急沿線から離れた地域で生まれ育ったため、小田急にはあまりなじみがなく、「いくつか駅を知っているぐらい」だった。それでも両親からの勧めもあって2020年に入社し、駅係員としてキャリアをスタート。現在は大野車掌区で車掌として日々の安全運行に努めている。明るい性格で、普段は先輩・後輩とふざけ合うこともある武田だが、仕事の話になると顔つきが変わる。「たくさんのお客さまの命を預かっていますから。責任は重大です」と話すその顔は、真剣でありながら充実感に満ちていた。

入社前の

自ら選んだ「鉄道会社」という職場。
その過程で芽生えた、確かな目標。

Q1就職を意識し始めたのは、いつ頃ですか?
初めて自分の将来を意識したのは、中学3年生の頃です。進路選択の時期に、東京オリンピックに向けた準備のニュースを見たんです。「2020年....その頃、自分は何をしているんだろう」とぼんやり想像したとき、ちょうど高校を卒業する年だな、と。早く社会に出て働きたいとは思っていたので、専門的な知識やスキルを学べる工業高校に進みました。
高校生活のなかでも常に将来のことは考えていました。自分の将来を具体的にイメージするとき大きな存在だったのが、両親でした。私の両親は交通機関で働いており、普段からその仕事の充実ぶりを聞いていましたから、ごく自然に私も交通系の会社に進もうと考えるようになっていましたね。
Q2鉄道業界、そして小田急電鉄を選んだのはなぜですか?
交通業界のなかでも鉄道を選んだのは、その事業規模の大きさからです。地域の人たちの足を担う交通機関のなかでも特に利用されるお客さまが多く、責任が大きい分やりがいもありそうだと思ったからです。学校の先生からは複数の鉄道会社を紹介され、そのなかには自分が普段よく使っていた鉄道もありました。どの会社にも魅力があり迷いましたが、両親も一緒に会社のことを調べてくれて、仕事内容や職場の雰囲気など長く働けそうな環境が整っている小田急に決めました。
希望進路を決めてからは、筆記試験に向けた勉強はもちろんのこと、面接の練習も入念に重ねていました。
Q3内定が出てから入社までに準備したことを教えてください
高校時代にアルバイト経験もなかったので、社会に出るのは不安だらけでした。何よりも不安だったのは、自分自身が小田急線をあまり利用していなかったことです。もちろん、企業研究はしたものの、実際に利用する機会も少なかったですし....。
そこで、入社までの期間は、小田急の電車に乗って沿線のまちを自分の目で見て回りました。江ノ島などの有名なスポットを数々訪れましたが、最も印象的だったのは家族旅行で行った箱根、そしてその時に乗ったロマンスカーです。これが小田急のシンボルかと、その存在感に圧倒されると同時に、「自分も将来ロマンスカーに乗れるよう、早く乗務員として成長したい」と大きな目標ができました。

入社後の

駅係員業務で求められた
臨機応変な対応。
難しくも、貴重な財産に。

入社後に最初に配属されたのは、町田駅。小田急線で2番目に乗降客数の多い大きな駅で、私の社会人生活が始まりました。改札でのお客さま対応やホームでの安全確認、お忘れ物のご案内など、しばらくは日々の業務を覚えることに必死でしたが、やがてそのなかで気づいたことがあります。それは、駅を訪れるお客さまは実に多様であるということです。
通勤や通学で毎日利用される方、遊びに行くためにワクワクしながら利用される方、初めての小田急線で不安を感じながら利用される方――さまざまなお客さまがそれぞれの目的で町田駅を利用しています。その一人ひとりに最適なサービスを提供するため、状況を正確に把握して、臨機応変な対応が求められました。もちろん難しさはありましたが、駅を利用するすべてのお客さま生活を自分の仕事が支えているのだということを、身をもって体感できたのは今でも私の財産になっています。

車掌・武田 陸希の1週間

※原則6日サイクル(4勤2休)の勤務となり、休日のうち月に1・2日程度、出勤日が入ります。

目の前の状況を瞬時に把握し、
冷静に対処する。
その先にある目標は今も変わらない。

2021年に大野車掌区へ異動となり、現在は車掌として勤務しています。車掌の仕事の最大のミッションは、たくさんのお客さまの命を預かり、安全かつ快適に目的地まで送り届けること。電車に車掌は私1人で、その業務は車両の扉の操作や車内アナウンス、空調操作など多岐にわたります。そのなかで私が大切にしているのは、どんなときも慌てず、常に冷静でいることです。
常に変化し続ける状況を瞬時に把握して、1人で判断を下すのはとても難しく、学生時代に思い描いていた以上に責任の大きい仕事です。その一方で、終着駅に無事に着いて大勢のお客さまが降りていく姿を見たときの達成感も、他では決して味わえません。
まだまだキャリアは始まったばかりですが、目の前の業務に真摯に向き合いながら、知識・経験を積んでいきたいです。そしていずれ、自分の乗務するロマンスカーに家族を乗せ、安全で楽しい旅行をさせてあげるのが、学生時代から変わらぬ私の目標です。

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