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現在進行形で大規模な開発が進む新宿。街の様相が変わる中で、訪日外国人旅行者の増加など人流も変化しています。国内有数のターミナル・新宿駅直近でお客さまを迎えてきた「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」も、こうした変化に対応すべく、変わろうとしています。今回は、宿泊部門を担当する松井大司さんとレストラン部門を担当する𠮷田久さんに、新宿の街とともに歩んできた同ホテルの価値と、2028年春に控えるホテルリニューアル後の目指す姿について話をうかがいました。
変化し続ける外部環境。コロナ禍の経験が現在の礎に
小田急ホテルセンチュリーサザンタワー(以下、サザンタワー)は、新宿駅の南側に延びる緑豊かな新宿サザンテラスに位置しています。ビルの19~35階の高層階に客室やレストラン、ラウンジそして宴会場があり、東京を一望する眺望も魅力です。1998年の開業当時は、「シンプル&モダン」をコンセプトに新しいシティホテルのサービスを打ち出し、国内外のビジネスパーソンから好評を得てきました。
(松井)開業後、当ホテルは、ビジネスを中心に多くのお客さまにご利用いただいておりました。インバウンド需要が高まったのは2010年代のことで、ここ数年は、宿泊者の約9割が海外からのお客さまです。当ホテルが支持される理由には、新宿駅に近く、都内各所や近郊エリアにアクセスしやすいという利便性が高いことや、高層階から東京の景色を望む眺めの良さがあると思います。サービスについては、ご利用のお客さまからは、「丁寧で温かい」「親しみやすい」というお声も多くいただいており、開業当時からのサービススタンダードである「当たり前のことをしっかりやる」という思いがスタッフ一人ひとりに受け継がれ、お客さまに寄り添ったサービスを提供できている結果だと、ありがたく受け止めています。
約30年のホテルの歴史の中で新宿の街は様変わりし、ホテル周辺にも新しいオフィスビルやホテルが増えました。こうした環境や社会の変化の中で、最も大きな影響を受けたのがコロナ禍で、それを乗り切った経験が今のサザンタワーの糧にもなっていると言います。
(松井)リーマンショックも東日本大震災も経験しましたが、ロビーからお客さまの姿が見えなくなるというのは衝撃的なことでした。ただ、振り返ると、その時期の経験があったからこそ「安全・安心」に対する意識が一段と向上し、変化に柔軟に対応する力や、二の足を踏まずにすぐに行動すること、部署を越えたスムーズな協力体制が培われたと感じています。
(𠮷田)当時はレストラン部門でも、お客さまを呼び戻すために何ができるか手探りの状態でした。台車にテイクアウトのお弁当を乗せて運び、当時は近い場所にあった小田急電鉄㈱本社で販売したり。そういった、皆ができることを考え、行動するようになったのは本当に大きな変化でした。部門を越えて会社一丸となって、お客さまに安心して当ホテルをご利用いただけるよう取り組む。それが、今も私たちのホテル運営の強みになっていると思います。
「大切にしたい5つの想い」を心に、チーム力で強みを磨き上げる
利便性の高さや眺望の良さ、サービスの質は、開業時から変わらない強みである一方、時代や社会の変化に柔軟に対応できるのもサザンタワーの強みなのかもしれません。
(松井)現場と上層部の距離が近いので、いつでも相談できる環境にあります。課題を解決するための対応策をすぐに共有できるという点も、サービスの質を高めるうえでは大きいですね。そうやってノウハウを蓄積してきたことが財産になっています。
(𠮷田)話しやすい環境は、さまざまなアイデアを生むきっかけにもなっています。東京野菜を使った野菜が主役のコース料理「ベジタブルコース」や、宮城県女川町と連携した「女川・海と山の恵み料理フェア」もそうですし、小田急電鉄の子育て応援キャラクターとコラボレーションした「もころんパフェ」などのメニュー開発など、これまでにはなかった企画もあります。
ベジタブルコース(左)、もころんパフェ(右)
風通しの良さと結束力に加えてもう一つ、お客さまに快適に過ごしていただくために、皆さんが大切にしているものがあります。
(松井)当ホテルには、「Gratitude(感謝)」「Interactive(つながり)」「Further(もっと~良く、さらに~良く)」「Trust(信頼)」「Safety & Cleanliness(安全・清潔)」の頭文字をとった「GIFTS(ギフツ)」という大切にしたい5つの想いがあります。2018年に策定したものですが、トップダウンではなく、中堅社員が中心となってみんなで考えました。大変な時期もこの「GIFTS」を全社員で共有して乗り越えてきましたし、今ではすっかり根付き、仕事をするうえでの当たり前の価値観になっていると思います。
(𠮷田)新入社員の中にも、この“想い”に共感してこのホテルを志望したという人がいます。これはサービスの羅針盤としてだけでなく、採用や人財育成にもつながるものだと実感しています。時間をかけて着実に浸透し、今や私たちの行動の軸になっていると感じます。
変化に応え続けるために、生まれ変わるホテルが目指す姿
サザンタワーは、2028年春のリニューアルオープンに向けて、2026年10月に客室がクローズ。2027年4月には料飲施設も一時休業し、全館クローズして工事に入ります。変化する新宿で、今回のリニューアルがどんな未来をもたらすのか。目指す先を2人はこう語ります。
(松井)客室のリニューアル工事では、眺望を最大限にお楽しみいただきながらお客さまの快適性・居住性をより高めていきます。一方でハードを改善するだけでなく、サービスの温かみやお客さまに寄り添う思いはこれからも大切にしていきたいですね。「GIFTS」を基盤にしたサービスの軸は変えず、リニューアルオープンまでに我々が目指すべきサービスのスタンダードを磨き直そうと考えています。
(𠮷田)リニューアルを通じて、これまで培ってきたホテルの価値をさらに高めていきます。私自身、レストランの改装には三度関わっていますが、今回はその集大成として、これまで以上に居心地がよく、眺望をより楽しんでいただける空間にしたいと、自分の思いも盛り込んでいければと思っています。当ホテルでは地産地消を推進しており、ご好評いただいている東京産野菜も、農家さんとのつながりをより深めていきます。さらに美味しいものを提供していくための構想がたくさんありますので、ご期待ください。
30年という節目に生まれ変わる小田急ホテルセンチュリーサザンタワー。リニューアル期間中は、強みをさらに伸ばすべく計画を練るだけでなく、全員がサービスの質の向上に意欲的に取り組んでいるようです。また、新宿という街の一員として、地域との連携を通じた社会貢献活動や環境保全活動にも積極的に参加していくと言います。変わりゆく新宿で、どのように生まれ変わるのか。サザンタワーのリニューアルオープンが待ち遠しくなります。
※内容は取材時のものです。
監修:小田急電鉄株式会社