特急車両(ロマンスカー)

小田急グループのフラッグシップであるロマンスカーは、新宿と小田原・箱根、江の島などの観光地を結ぶ特急列車です。観光はもちろん、通勤やショッピングの足としてご利用いただいています。

GSE(70000形) Graceful※ Super Express

  • 優雅さの意

「箱根につづく時間(とき)を優雅に走るロマンスカー」というコンセプトのもと開発され、2018年3月に就役。

展望席は、前面窓に大型の1枚ガラスを使用しているほか、先頭車両は荷棚をなくし、よりダイナミックな眺望と開放的な空間を創出しています。客室部分には高さ1mの窓を採用。どの座席からでも、車窓を通して沿線の風景を存分にお楽しみいただけます。車体色は、薔薇の色を基調としたローズバーミリオンとし、側面にはロマンスカーの伝統色であるバーミリオンオレンジの帯を配色しています。2018年度グッドデザイン金賞受賞。2019年ブルーリボン賞受賞。

MSE(60000形) Multi※ Super Express

  • 多彩な運行が可能の意

東京メトロ線内に乗り入れる初の座席指定制特急として2008年3月に就役。北千住・大手町~本厚木間を結ぶビジネス特急としての役割に加えて、北千住~箱根湯本間などを結ぶ観光特急としても運行しています。また、新宿~JR東海御殿場間を結ぶ特急「ふじさん号」としても運行しています。

車体色は、地下駅でも明るさを放つフェルメール・ブルーに特急ロマンスカーが継承してきたバーミリオンオレンジの帯を配色。また、車内にはLED照明を採用し、ワインレッドのカーペットを用いるなど、落ち着きのある居住空間を演出しています。2008年、鉄道関連の国際デザインコンペティションでもある第10回ブルネル賞において、「車両部門・奨励賞」を受賞。2008年度グッドデザイン賞、2009年ブルーリボン賞受賞。

EXE αエクセアルファ(30000形) Excellent Express α

EXE(30000形)の快適性はそのままに、「プラスアルファ」の要素を加えたリニューアル車両として2017年3月に就役。室内デザインは木目調の内装と直接・間接照明を組み合わせ、くつろぎの空間を創出しており、大きな荷物を収納するためのラゲージスペースなどを設置しています。車体色は、ムーンライトシルバーとディープグレーメタリックの2色の組み合わせで、シャープで明快なイメージとなっています。

EXEエクセ(30000形) Excellent Express

1996年就役。定員は、10両編成時では当社特急車両で最大となる588人。6両と4両に分割することにより、多彩な運行が可能となり、観光だけでなく、通勤やショッピングの足としての利用が促進されました。車体色は、光を浴びるなどによって微妙に表情をかえるハーモニック・パールブロンズとしています。1996年度グッドデザイン商品、2007年度ロングライフデザイン賞受賞。2016年度からEXEαへのリニューアルを進めています。

通勤車両

5000形

2020年3月就役。拡幅車体を採用し車内スペースを拡張。各車両に車いす・ベビーカースペースを設けています。車両間の仕切り扉や座席横の袖仕切り部などに採用した透明の大型強化ガラス、凹凸のない天井埋め込み型LED車内照明により、開放的で明るい車内空間となっています。また、当社の通勤車両では初となる車内防犯カメラや空気清浄機を設置したほか、万が一の衝突時に衝撃を吸収する機能が付いたアンチクライマーを搭載しています。さらに、低騒音型の機器や使用電力量を大幅に削減可能なSiC素子を用いたVVVFインバータ制御装置を搭載するなど、安全性や環境面に配慮した車両となっています。

4000形

2007年就役。東京メトロ千代田線への直通運転車両として運行を開始し、2016年からはJR常磐線取手まで乗り入れを実施。電気機器や保安装置など主要な機器・回路を2重系化することにより、運行障害の低減を図っています。通勤車両としては当社初の全密閉式の主電動機(モーター)を採用し、走行音の低減を図っているほか、車体にリサイクル可能な素材を使用するなど、環境にも配慮しています。

3000形

2002年就役。当社初の純電気ブレーキを採用したオールステンレス車両。除湿・急速暖房機能の搭載により快適性が高められたほか、車体にリサイクル可能な素材を使用するなど、環境にも配慮しています。また、2022年度から制御装置フルSiC適用VVVFインバータ制御方式への更新やLED照明装置を採用し、更なる省エネ化を図っているほか、バリアフリー化推進のため、各車両へ車いす・ベビーカースペースの設置など、リニューアルを進めています。

2000形

1995年就役。1000形をベースに、扉幅を1.6mへワイド化。対話式通報装置を備えた車いすスペースや、LED表示器の設置などさまざまな改良が行われました。また、シートには座り心地の良いバケットタイプのロングシートを採用。1995年度には、当社の通勤車両として初めて、グッドデザイン商品に選ばれました。

1000形

1988年就役。東京メトロ千代田線への乗り入れ車両として運行。当社初のオールステンレス車両。交流誘導電動機のVVVFインバータ制御方式を初めて採用し、新しい通勤車両のスタイルを確立しました。2021年度には、制御装置のフルSiC適用VVVFインバータ制御方式への更新やLED照明装置への変更による省エネ化および LCD 表示器や広告用表示装置を設置するなどのリニューアルが完了しました。

8000形

1983年就役。輸送力増強を担う高性能車両として登場し、大きな曲面ガラスを用いた正面デザインは、それまでの通勤車両のイメージを一新しました。2013年度には、運転操作のワンハンドル化やLED表示器の設置などのリニューアルが完了しました。