株主・投資家の皆さまへ

小田急電鉄株式会社 取締役会長 山木利満 取締役社長 星野晃司

株主・投資家の皆さまにおかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申しあげます。また、日頃は小田急グループに対するご愛顧を賜り、厚く御礼を申しあげます。


当社グループは、約100社の企業から構成される企業集団で、東京や神奈川を主な事業エリアとし、運輸・流通・不動産・サービスなど、生活に密着したさまざまな事業を展開しています。


現在、当社グループでは、「グループ経営理念」および経営ビジョン「UPDATE 小田急 ~地域価値創造型企業にむけて~」に基づき各施策を展開していますが、その概要についてご紹介いたします。

グループ価値の最大化に向けた取り組み

当社グループでは、今後のより一層の発展のためには、各事業の競争力強化による事業成長と、グループ価値向上に向けた協力体制を確立することが必要不可欠であると考えております。そのためには、グループ経営計画体系を整備するとともに、各社・各事業の役割を明確にしたうえで、それぞれの目標を着実に達成していく必要があります。

このような考えのもと、当社グループでは2005年8月に“お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献します”というグループ経営理念を策定いたしました。

この経営理念には、事業環境が変化する中で、「小田急」が存在していることの意義は何かということ、また、「沿線地域とともに繁栄する」という小田急創業時の理念が込められております。厳しい競争の中で、お客さまに小田急を選んでいだだくためには、お客さまの「暮らしやすさ」を徹底的に追求し、サービスメニューを揃えていくことがグループ価値の最大化に繋がると確信しております。そして、その過程においては、単に利益のみを追求するのではなく、すべてのステークホルダーに誠実に向き合う姿勢を貫くことが、経営者としての責務であると考えております。

また、事業環境の変化に対応し、グループ経営理念の実現とさらなる事業成長を遂げるため、経営ビジョン「UPDATE 小田急 ~地域価値創造型企業にむけて~」(2021年4月公表)のもと、開業から100周年を迎える2027年までに、次の100年を歩むための事業モデルの変革を図ります。当社グループは、小田急沿線や事業を展開する地域とともに成長するために、既存概念に捉われず常に挑戦を続けることで、お客さまの体験や環境負荷の低減など地域に新しい価値を創造していく企業に進化します。

今後は「グループ経営理念」および経営ビジョン「UPDATE 小田急 ~地域価値創造型企業にむけて~」に従って、グループ各社がそれぞれの役割を確実に実行するとともに、グループの協働を通じて将来にわたるキャッシュ・フローを最大化させることで、企業価値の向上に努めてまいります。