行動基準

当社グループでは、コンプライアンスをリスクマネジメントの一環と位置付け、「法令、社内規則、社会通念などのルールを守るとともに、誠実に事業活動を実践していくための考え方およびその取り組み」と定義しています。コンプライアンスの基本的な考え方は、小田急グループリスクマネジメント方針に規定されており、その考え方を具体化した17の行動基準が定められています。

1.法令・社内規則などの遵守

法令や社内規則・通達などを遵守し、適法かつ適正な事業活動を行います。

2.お客さまへの安全、快適な商品・サービスの提供

常に安全、快適でお客さまにご満足いただける商品・サービスの提供を追求します。

3.事故防止への積極的な取り組み

役員・社員一人ひとりは、お客さまや沿線にお住まいの方々をはじめとした社会の信頼に応えられるよう、事故防止に積極的に取り組みます。

4.公正、公平な取引の実践

不当な取引制限や不公正な方法による取引は、決して行いません。
(優越的地位の濫用の禁止、取引先との慣れあいの禁止、不当表示、不当な景品類の提供の禁止など)

5.トラブルの未然防止と適正な解決

トラブルを未然に防ぐことができるよう最大限の努力をします。
トラブルが発生した場合、適正な方法により解決します。

6.適正な贈答、接待、政治献金、寄付

過剰な贈答や接待を行いません。また受けません。
法令を遵守し、社会的に許されない政治献金や寄付を行いません。

7.反社会的勢力との絶縁

市民社会の秩序や安全を脅かす反社会的勢力や団体に対しては毅然とした態度で臨み、屈服したり癒着することはありません。

8.環境への積極的な取り組み

環境に配慮した事業活動に努めるとともに、人に、地球に優しい商品、サービスを通じて、ゆたかなくらしの実現に貢献します。

9.よき企業市民としての行動

地域社会の一員として、地域社会からの信頼に応えます。

10.働きやすい職場環境の形成

役員・社員一人ひとりの人権を尊重し、差別的な発言や行動を許しません。
役員・社員一人ひとりが個性や能力を発揮し、安心して働くことができる企業風土づくりと職場環境の整備を進めます。

11.ハラスメントの禁止

ハラスメントを未然に防止し、ハラスメントのない職場環境を目指します。

12.良識ある社会人としての行動

役員・社員一人ひとりは、常に自分の行動がルールに則った適正なものであるかを考え、良識ある社会人として行動します。

13.会社財産の厳正な管理

企業として存続するために不可欠である会社所有の財産を厳正に管理し、会社財産を損なわないよう努めます。

14.知的財産権の尊重

知的財産が貴重な財産であることを正しく認識し、その保全、管理を適切に行うとともに、第三者の権利を侵害しないよう努めます。

15.個人情報を含む情報の適正な取り扱い

個人情報をはじめ、当社の保有する情報を適法かつ適正に取り扱います。

16.商品・サービスに関する適切な情報の提供

商品・サービスに関してお客さまが必要とされる情報を積極的かつ適切に提供します。

17.会社情報の積極的な開示

株主、投資家の方々をはじめ社会に対し、必要かつ十分な会社情報を適法かつ適時適切に開示します。
また、不利益な情報であっても改ざんすることなく開示し、経営の透明性を確保します。

従業員への教育・周知

1.コンプライアンスマニュアルの策定

当社グループでは、役員・社員が守るべきコンプライアンス上の行動基準と情報の取扱規定をまとめたコンプライアンスマニュアルを策定しています。行動基準の詳細な解説や、当社グループおよびステークホルダー(企業や顧客など)に関する情報管理の心得や対応方、その他コンプライアンスに抵触する違法行為について個別具体的に記載し、全従業員が自分事として理解できるような形で製作しています。

2.従業員に向けた教育・周知対応

当社グループでは、コンプライアンス意識を高めるため、コンプライアンスマニュアルを策定、配布するとともに、当社グループ各社からリスクマネジメント担当を招集した「小田急グループ・リスクマネジメントリーダー連絡会」を年2回実施しています。その中でコンプライアンスに関する啓発活動を行っており、これらの情報や資料を基に各社ごとに研修を実施しています。その他、グループ会社も含めたコンプライアンス研修を実施しており、2000年以降グループ社員累計約8,700人がコンプライアンス研修を受講しています。

コンプライアンス研修

当社では、社員のコンプライアンス意識を高めるため階層別研修にコンプライアンス研修を組み込んでおり、対象者における受講率は100%です。
新入社員研修では、コンプライアンスの基本的な考え方や事例研究に加え、いざというときの通報の仕組み等について周知しています。新任監督者研修では、職場でのコンプライアンス違反予防のポイント、コンプライアンス実践における管理者の役割等を、事例研究を通じて深掘りします。新任マネジャー研修では、企業経営におけるコンプライアンスの位置づけ(健全な経営の土台であること)や、当社のリスクマネジメント方針の認識合わせを行うとともに、コンプライアンスおよびハラスメントの防止について弁護士による講演等を行っています。

コンプライアンス研修受講者数(当社)

(単位:人)

2021年度 2022年度 2023年度
新任マネジャー研修 17 25 29
新任監督者研修 30 29 42
新入社員研修 66 18 34
合計 113 72 105

上記含め、2000年以降グループ社員累計約8,700人がコンプライアンス研修を受講しています。

コンプライアンス違反に関する報告相談窓口

コンプライアンス違反に該当する行為やその恐れのある行為・事象を発見した社員が、その事実を通報できる窓口として「コンプライアンス・ホットライン※」を設置しています。コンプライアンスに関わる違反行為の早期発見を図り、適切な是正措置および再発防止策を講じています。

コンプライアンスホットラインは、社員、試雇、嘱託、契約社員、派遣社員や取引先など、当社と関係がある方が利用できます。また、通報内容は、権限を有する者のみが常時完全に独立した個室で取り扱っており、情報が漏れることのないよう万全な体制で対応しています。

2021年度 2022年度 2023年度
コンプライアンス・ホットライン利用件数 39件 72件 73件

コンプライアンス違反に対する厳正な対処

コンプライアンス違反に該当する行為が発覚した場合、総務担当役員を委員長とする当社リスクマネジメント委員会に報告し、外部専門家の意見も踏まえ速やかに事実関係の把握および原因究明を行い、是正措置や再発防止策を実施しています。また、重大なコンプライアンス違反に対しては、社内規定に則り、厳正に処分するとともに再発防止策を実施しています。