「安全報告書」の発行にあたり

一日189万人のお客さまにご利用いただいている鉄道事業を中核とする当社にとっては、安全を第一に快適で良質な輸送サービスを提供することが、最も重要な社会的責任ととらえ、鉄道に携わるすべての役員および従業員が「安全の重要性」を強く認識し、日々業務に取り組んでおります。

しかし、2007年6月13日、東海大学前駅において、お客さまを扉に挟んだまま列車を出発させ、お客さまが線路に転落して負傷されるという事故を発生させてしまいました。お客さまにご迷惑・ご心配をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます。この事故を受け、閉扉時および出発時の安全確認について徹底を図るとともに、事故の背景にまで踏み込んだ再発防止策を本社・現業が一体となって策定し実施しております。

取締役社長 大須賀頼彦
小田急電鉄株式会社
取締役社長

事故の発生は厳に予防しなければなりませんが、より重要なことは同様の事故を二度と起こさないことであり、「安全を第一に快適で良質な輸送サービスを提供すること」が当社に課せられた最大の責務です。今後も、安全の質を向上させるための設備投資や、役員から従業員一人ひとりの安全意識を高めていくことはもちろんのこと、一昨年10月に制定した「安全管理規程」に基づく安全管理体制の強化に努め、全力を挙げて「日本一安全で、安心な小田急」の実現に取り組んでまいります。

この「安全報告書」は、鉄道事業法第19条の4に基づき、小田急電鉄における安全の確保に関する基本的な方針、おもに2007年度の安全性向上にむけた取り組み内容などを、ご利用のお客さま、沿線の皆さまにご理解いただくために作成したものであります。安全に対する当社の取り組みを今後もより一層充実させるために、ぜひとも、皆さまの率直なご意見、ご助言などを頂戴賜りますようお願い申し上げます。

2008年9月

お客さまに安全と安心を(安全報告書2008)