安全で安定した輸送体制の確立を目指して
安全重点対策
当社では、輸送の安全を確保するために、安全管理規程に基づき、社内体制の一層の強化に取り組んでいます。2007年度については「異常時対応を含めた安全輸送の確保と安定輸送体制の確立のための事業運営基盤の強化」を重要課題として位置付け推進してまいりました。
また、2008年度は、2007年度に実施した内部監査の結果を踏まえ、
- 安全マネジメント態勢の強化
- 事故の未然・再発防止と発生後の対応強化
- 防災対策・体制の強化
- 安全のスキルアップとヒューマンエラー防止
- 安全文化の醸成
の5項目を安全重点施策として、推進しております。
安全設備対策
1.運転保安に係るもの
ATS(自動列車停止装置)
急曲線の速度超過防止対策
JR西日本福知山線の事故を受け、2005年5月に国土交通省から急曲線部分における速度超過防止対策を講じるよう通達がありました。これに対し当社では、曲線の手前にATSを応用した速度超過を防止する装置を新たに追加しました。
この装置を通過する列車は、制限速度を越えて曲線に進入する恐れのある場合、自動的にブレーキがかかり制限速度以下まで減速します。同省の設置基準に該当する7カ所については、2005年度中に設置を完了しました。さらに自主的な安全施策として2006年度末までに、13カ所にこの装置を設置しました。
緊急ブレーキ装置
運転士に、体調の急変など不測の事態が発生した際にも安全を確保することができるよう、力行中にハンドルから手が離れると自動的にブレーキがかかる装置を全車両に導入しています。また、運転士が1分以上、力行やブレーキなどの操作を行わない場合には、非常ブレーキがかかるシステムの導入を進めています。
2.ホームの安全に係るもの
転落事故防止対策
乗降時の転落を防ぐため、車両の連結部分に「転落防止用幌」を設置しています。また、万一、線路に転落した際に、速やかにホームに戻るためのステップを全駅に設置しているほか、一時的に避難することのできる退避スペースを設けています。


列車非常停止ボタン

お客さまが線路に転落した場合などに備え、ボタンを押すと半径1㎞以内の各列車に緊急停止信号を発信し、付近の列車を緊急停止させる「列車非常停止ボタン」を全駅のホーム上に備え付けています。
転落検知マット
曲線ホームには、転落を自動的に検知して、付近の列車を緊急停止させる「転落検知マット」を敷設しています。
設置駅 |
代々木八幡、豪徳寺、柿生、厚木、鶴巻温泉、東海大学前、渋沢、高座渋谷 |