2015年度につきましては、「安全に関する中期経営計画【2015~2017年度】」で新たに定めた「安全重点施策」に基づき、取り組みを進めてきました。また、小田急グループ交通事業者全体の体制強化にも取り組みました。

安全マネジメント体制の整備、推進と組織レベルでの安全文化の醸成に努めました。

「情報の共有」をテーマに、経営層から現業職場間の、双方向の情報伝達ルートを確立し、取り組んでいます。これにより、安全に関するさまざまな取り組みについての目的意識・理解が共有され、職場間の連携強化を図ることで安全マネジメント体制の推進につながっています。

安全キーワード:安全マネジメント

「(運輸)安全マネジメント」とは、鉄道などの交通事業者において、経営トップから現業職場の係員まで一丸となって、企業における品質管理の自己評価基準である「ISO9000」シリーズを参考に安全管理体制を構築し、その継続的な取り組みを行うことにより、安全風土の構築、安全意識の浸透を図るという仕組みのことです。

参照:国土交通省「運輸安全」

グループワイドで安全マネジメント体制の強化に取り組んでいます。

電車やバス、タクシーなど乗り物は違いますが、同じ「安全」を最大の使命とする交通事業者間で情報・意見交換を行うことは、とても有効です。そこで、2008年度より毎年、小田急グループの交通事業者16社(鉄道、バス、タクシー、索道、船舶)の安全統括管理者ならびに運転管理者などが出席して、各社の安全マネジメントに関する取り組みの発表や情報交換などを行う「小田急グループ交通事業者安全統括管理者会議」を開催しています。

2015年度は、各交通事業者からのニーズを踏まえ、「交通モード別での分科会」「交通モード別による合同講演会」などを行いました。これらの活動を通じて、小田急グループ交通事業者全体の安全マネジメント体制強化をさらに推進します。

以下、安全重点施策の4項目に沿って、2015年度の主な取り組みを紹介します。

概略

強靭かつ柔軟な「現場力」の構築

「未然防止」に対する取り組みの強化

「災害」に強い設備・体制の構築

「安定輸送」を実現する取り組みの推進

お客さまに安全と安心を(安全報告書2016)