当社グループは、2021年9月に「小田急グループ カーボンニュートラル2050」を策定し、事業活動を通じたCO2排出量の削減や資源循環、自然資源の保全・活用などの環境課題に取り組んでいます。

本表彰は、これら当社グループ各社・職場・個人の取り組みを表彰し、その内容を社内外へ周知することで、環境活動の水平展開や従業員の意識向上、主体的な取り組みへの発展につなげ、当社グループの環境の取り組みを活性化することを目的に「小田急グループ環境表彰制度」を2023年度に設け、実施しています。

この度「第2回小田急グループ環境表彰」(2024年度)を実施し、受賞者を決定致しました。

第2回表彰では、脱炭素社会ならびに資源循環社会の実現に資する取組み等21件の応募が寄せられました。応募内容について厳正なる審査、サステナビリティ推進委員会での選考を経て、「小田急グループ環境大賞」、「優秀賞」、「特別賞」が次のとおり決定し表彰式を実施致しましたのでご紹介致します。

受賞者

「小田急グループ環境大賞」

  • 江ノ島電鉄(株) 総務部
    『江ノ電グループの各事業活動を通じた湘南鎌倉地域における脱炭素社会、資源循環社会への取組み』

「優秀賞」2件

  • 小田急不動産(株) 賃貸開発部 施設開発グループ
    『新宿喜楓ビル(1989年竣工)におけるZEB Ready認証の取得」
  • (株)小田急ビルサービス 清掃事業部
    『SDGs時代のライフサイクル延長への挑戦(駅トイレ)<トイレコーティング>』

「特別賞」6件

  • 小田急電鉄(株) 運転車両部 喜多見事務所
    『鉄道車両の回生電力有効活用の取組み』
  • 小田急電鉄(株) 運転車両部 海老名乗務所 カーボンバスターズ
    『サステナブルな列車運転を研究、推進し、地球を救う、小田急を救う』
  • (株)小田急SCディベロップメント マーケティング推進部
    『マチチカ、ヒトチカ プロジェクト 第2弾「Re:born」〜託したモノが、子どもたちへのギフトに。~』
  • (株)ホテル小田急サザンタワー 営業部調理課
    『プラスチックごみ軽減対応』
  • 小田急不動産(株) 開発企画部
    『小田急不動産の分譲戸建住宅「リーフィア」で創出された環境価値を鉄道運行等に活用 お客さまの脱炭素行動をサポートする「CLR(クリア)プロジェクト」』
  • 小田急不動産(株) 仲介営業部 リテール統括グループ
    『サステナブル建材を採用した不動産仲介店舗(中央林間店・藤沢店)の移転・リニューアルの取組み』

第2回小田急グループ環境表彰 受賞者

第2回小田急グループ環境表彰 受賞者

表彰取組の内容

小田急グループ環境大賞

『江ノ電グループの各事業活動を通じた湘南鎌倉地域における脱炭素社会、資源循環社会への取組み』
(江ノ島電鉄株式会社 総務部)

脱炭素かつ便利、楽しい移動手段であるシェアサイクルの更なるDX化・PR強化による認知度・利用者の伸長、バスEV化の推進、また電気を使用しない「ボタニカルライト」を一部活用したイベントの実施等、江ノ電グループ全体で地域の環境負荷低減、新たな価値創出に貢献。これらの取組みは、観光地域が抱えるオーバーツーリズム等の諸課題解決にも寄与していることから大賞とした。

「優秀賞」2件

『新宿喜楓ビル(1989年竣工)におけるZEB Ready認証の取得』
(小田急不動産株式会社 賃貸開発部 施設開発グループ)

環境性能の高いビルや建物が選好される中、同ビルの空調機更新を契機にZEB化検討を開始。室内環境の調査・把握により空調機をサイズダウン化、また適正なLED照明器具の選定を行い、同社初となる既存物件におけるZEB Ready認証※を取得した。今後も保有オフィスのZEB化を検討していく。
※従前の消費エネルギーから50%削減

『SDGs時代のライフサイクル延長への挑戦(駅トイレ)<トイレコーティング>』
(株式会社小田急ビルサービス 清掃事業部)

利用頻度が非常に高い駅のトイレにおいて、劣化の進んだ機器を交換でなくリファイン(陶器表面を研磨しガラスコーティング)することで機器のライフサイクル延長へ挑戦した取組み(新宿駅南口にて実施)。廃棄材の発生抑制だけでなく、工期の半減や経費削減にも寄与した。本取組みは(一社)日本トイレ協会主催「JTAトイレ賞2023」社会的活動部門において奨励賞を受賞した。

特別賞(6件)

『鉄道車両の回生電力有効活用の取組み』
(小田急電鉄株式会社 運転車両部 喜多見事務所)

鉄道車両には、ブレーキ時に運動エネルギーを電気エネルギー(回生電力)に変換し、架線を通して他の鉄道車両に送電する回生ブレーキ機能が備わっており、その制御方法を変更することで、運転電力量の削減を行った。また、鉄道車両機器の稼働データを分析することで小田急線内での回生電力の分布を明らかにし、回生電力が有効に活用されていないエリアを把握、関係部門を含めた今後の回生電力の活用施策の方向性を定めることに寄与した。

『サステナブルな列車運転を研究、推進し、地球を救う、小田急を救う』
(小田急電鉄株式会社 運転車両部 海老名乗務所 カーボンバスターズ)

同乗務所運転士有志による、列車エコ運転の実施から電力量削減・CO2削減を目指す取組み。4000形車両を使用しエコ運転実施に伴う削減電力量を予め試算、「遅れない」「操作がシンプル」「身体的にラク」等メリットの多い運転方法や区間を選定し、職場展開を行った。エコ運転の実施集計や従来との比較について社内掲示板を活用し情報発信する等、社員の環境意識向上に貢献。

『マチチカ、ヒトチカ プロジェクト 第2弾「Re:born」〜託したモノが、子どもたちへのギフトに。~』
(株式会社小田急SCディベロップメント マーケティング推進部)

同社初の試みとして、商業施設9ヶ所にて回収BOX(衣服・本・制服)を期間限定で設置しお客さまから不要品を回収。主旨に賛同いただいたリユースショップにて回収品を現金化、チャリティイベントの収入と合わせ、各商業施設が立地する自治体に事前ヒアリングし選定した子どもたちへのギフト品に替え、寄贈した取組み。お客さまより「遠方より身近な地域の子どもたちへの還元に共感する」等賛同の声が寄せられた。

『プラスチックごみ軽減対応』
(株式会社ホテル小田急サザンタワー 営業部調理課)

これまで購入していたハーブを、ホテル21階の打合せ室(通称「サロン21」)の窓側で水耕栽培し活用することで、購入時に発生していたプラスチックごみの軽減を実現。収穫したハーブは主にハーブパンとして内製しレストランならびに宴席にて提供。「サロン21」は緑にあふれ商談も弾み、購入時に発生していた不作時における購入経費増の解消、発注・在庫管理の業務効率化、購入運搬時のCO₂削減にも寄与。

『小田急不動産の分譲戸建住宅「リーフィア」で創出された環境価値を鉄道運行等に活用 お客さまの脱炭素行動をサポートする「CLR(クリア)プロジェクト」』
(小田急不動産株式会社 開発企画部)

同社の戸建分譲住宅「リーフィア」にTEPCOホームテックのリースサービスによる太陽光発電設備を搭載、東京電力エナジーパートナーがお客様の自家消費量データの収集と『Jクレジット制度』を活用しクレジット化、小田急電鉄のロマンスカーを始めとする鉄道運行や関連施設電力分とカーボンオフセットする仕組みを構築。ZEH水準の住宅を購入のお客様には日々の暮らしの中で脱炭素行動を意識し関心を持ち続けられるとともに、沿線住宅と鉄道を環境価値で繋ぐ、暮らしに身近な小田急グループならではの画期的オフセットコンテンツ。

『サステナブル建材を採用した不動産仲介店舗(中央林間店・藤沢店)の移転・リニューアルの取組み』
(小田急不動産株式会社 仲介営業部 リテール統括グループ)

同社では中期経営計画に不動産仲介店舗のリニューアルオープンの際、店舗の内装にサステナブル建材を積極的に採用する方針を制定しており、2023年7月移転リニューアルオープンの中央林間店では、同社初としてリサイクル材を活用したタイルカーペット・壁紙、環境配慮仕様のフロアタイルを内装材として採用。壁面アートパネルは神奈川県産の間伐材、壁紙の表面材は車両のクッション材に使用される樹脂の端材等を使用する等一般製品のCO2排出量を約36%削減した。