「安全報告書2011」の公表にあたり

小田急電鉄株式会社 取締役社長 山木利満

3月11日に発生いたしました東日本大震災で被災された皆さまとそのご家族に、心からお見舞い申し上げるとともに、当日の長時間にわたる運転休止やその後の計画停電による区間運休など、お客さまにご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。

この「安全報告書2011」は、鉄道事業法第19条の4の規定に基づきまして、お客さまを安全に目的地までお運びするための事業運営方針や管理体制、2010年度における具体的な取り組みなどをご報告するものです。

当社では、鉄道事業法第18条の3の規定に基づく「安全管理規程」を2006年10月に制定するとともに、「小田急電鉄は、日本一安全な鉄道をめざします」を基本理念に掲げ、安全性向上のための設備の維持・改善のみならず、安全管理体制の整備に努めてまいりました。

さらに、2010年度からは、新たに「安全マネジメント態勢の整備・進展期 ~一人ひとりが安全の担い手 みんなで強めよう安全の絆~」のスローガンの下、「安全」「安定」「安心」の3つの指標からなる「安全努力目標」と、「安全マネジメント態勢の推進」「安全のスキルアップ」「安全施設の強化」「お客さまとの安全協働の推進」の4つの「安全重点施策」を掲げた、「安全に関する中期経営計画(2010~2012年度)」を策定し、安全性の着実なレベルアップを図るべく取り組んでおります。

また、このたびの震災およびその後の計画停電への対応を通じまして、経済活動・社会生活の基盤としての鉄道の重要性をあらためて認識するとともに、当社の社会的責任の重さを痛感した次第であり、今後もその使命を果たすべく、社員一人ひとりとともに力を合わせて取り組んでまいります。

この「安全報告書2011」では、震災当日の対応状況なども掲載しておりますので、ぜひご覧いただき、皆さまの率直なご意見、ご助言などを賜りますようお願い申し上げます。

2011年9月

お客さまに安全と安心を(安全報告書2011)