安全・安定輸送は、鉄道事業者単独では実現できません。

お客さま、沿線の皆さまにもご協力をお願いしています。

「こんなときは…?」お客さまのご理解、ご協力をよろしくお願いします。

踏切で事故やトラブルがあったときは…

 

万が一、自動車で踏切を渡りきらないうちに遮断桿(しゃだんかん)が下りてしまった場合は、ゆっくりと遮断桿を押しながら踏切の外に出てください。遮断桿は、バネの力で戻る仕組みになっています。

また、「踏切で自動車がエンストしている!」といったトラブルを発見された場合は、踏切の両側に設置している「踏切支障報知装置」の非常ボタンを押してください。その際は、その場にいる全員が、必ず踏切の外に出ていただくようお願いします。

踏切支障報知装置が動作すると、運転士に踏切内の異常を知らせる信号機が動作し、踏切での事故防止につながります。 なお、踏切支障報知装置は全踏切に設置しています。

なお、この装置をいたずらなどで使用すると、法律により罰せられる場合があります。

電車の運行を妨害する行為を見かけたときは…

 
踏切監視警告板

置石や座席の切り裂きなど、電車の運行を妨害する行為は犯罪です。

当社では、電車に対する妨害行為を抑制するために、「踏切集中監視システム」によって踏切が監視中であることを警告した「踏切監視警告板」の設置、車内巡回・点検の強化、小学校を訪問するなどの啓発活動を行っています。「踏切集中監視システム」の導入以降、踏切での妨害行為に対する加害者の特定にも役立っています。

ホームで事故やトラブルがあったときは…

 
駅係員呼び出しボタン
 
列車非常停止ボタン

「ホームで人が倒れた!」「ホームでケンカになっている!」といったトラブルを発見された際は、お近くの駅係員にお知らせください。ホームなどに設置している「駅係員呼び出しボタン」を押していただいても、駅係員と連絡を取ることができます。

また、「ホームから人が転落した!」「線路上に障害物がある!」などの事故や異常が発生した際は、全駅のホームに設置している「列車非常停止ボタン」を押してください。このボタン操作によって、半径約1km以内のすべての電車に運行停止指令が自動的に発せられ、受信した電車は非常ブレーキをかけるなどの措置を行います。

なお、これらの装置をいたずらなどで使用すると、法律により罰せられる場合があります。

電車がホームに近づいているときは…

 

電車をお待ちの際は、必ず黄色い線の内側(ホーム中ほど)までお下がりください。ホームを移動される際も、黄色い線の内側を歩かれるようお願いします。

黄色い線の外側(線路側)は、ホームからの転落や電車との接触など、思わぬ事故やトラブルを招くことがあります。これを未然に防止するため、また、不用意な電車の遅延を防ぐため、電車が発着する際に、車掌や運転士、駅係員などから同様のアナウンスをさせていただくこともあります。

COLUMN:電車からお降りになったら…

黄色い線の内側(ホーム中ほど)をお歩きください。
特に、お子さま連れのお客さまはご注意ください。

事故・トラブルなどの未然防止のため、車掌や運転士、駅係員がお客さまの安全を確認するまでは、電車を発車いたしません。場合によっては、電車が遅延する原因にもなりますので、皆さまのご理解とご協力をお願いします。

電車のドアが閉まり始めたら…

 

ドアが閉まり始めてからのご乗車は、大変危険です。特に、駆け込み乗車は、ドアに挟まれる、ほかのお客さまと衝突するなど、思わぬ事故やトラブルのもととなります。ご無理をなさらずに、次の電車をお待ちください。

車内で事故やトラブルがあったときは…

 
対話式非常通報装置

「車内で人が倒れている!」といった異常を発見された場合は、全車両に設置している「車内非常ボタン」を押してください。これにより、乗務員は、何号車で異常が発生しているのかが分かります。車内非常ボタンは、通常、各車両の連結部付近や車いすスペース付近にあります。

また、一部の特急車両や通勤車両では、「対話式非常通報装置」を設置しており、乗務員と直接通話することができます。

なお、この装置をいたずらなどで使用すると、法律により罰せられる場合があります。

COLUMN:電車の扉の近くでは…

戸袋への引き込まれにご注意ください。

特に、お子さま連れのお客さまはご注意ください。

電車の扉が開く際、手や指、かばんが戸袋に引き込まれ、思わぬケガをされることがあります。いったん扉が閉まった後でも、発車までに再度開くことがありますので、扉の近くでは扉に手を付かないなど、十分にご注意ください。

駅や車内で体調を崩されたときは…

体調を崩された場合は、ご遠慮なく、駅係員にご相談ください。特に、朝は混雑率が高くなり、車内で体調を崩されるケースが多く発生しています。混雑によりお客さまには大変ご迷惑をお掛けしていますが、体調がすぐれない場合はご無理をなさらずに次の停車駅でお降りになるなど、お早めに駅係員までお知らせください。

緊急を要する際は、ホームであれば「駅係員呼び出しボタン」、車内であれば「車内非常ボタン」を押してください。

COLUMN:お客さまの万が一に備えた取り組み

サービス介助士

「サービス介助士」について

AED(Automated External Defibrillator/自動体外式除細動器)

「AED 」について

上級救命講習

2005年度から、急病やケガをされたお客さまへの初期対応に必要な知識・技能を学ぶことを目的として、上級救命講習を実施しています。この講習では、消防署の協力により、人工呼吸や心臓マッサージ、AEDの使用法などについて講義を受け、実技を学んでいます。2011年3月現在、当社員の上級救命技能認定者は947名(乗務員516名、駅係員431名)となりました。

お客さまの貴重なご意見・ご要望を大切にしています。

ご意見・ご要望管理システムを導入しています。

「小田急お客さまセンター」などに寄せられるご意見・ご要望の内容は、年々高度化、複雑化しています。さらに、お客さまに関する個人情報保護対策、情報セキュリティ対策の強化も重要な課題と言えます。そのような問題を解決し、お客さまからの貴重なご意見・ご要望を生かすために、2008年4月より社内システム「ご意見・ご要望管理システム」を導入しています。

これにより、お客さまへの回答時間の短縮や回答内容の向上を図ることはもちろん、関連する部門間での情報交換および共有化を強化しています。

安心アンケートを実施しました。

2010年度においては、「小田急アンケートモニター」の皆さまにご協力いただき、「鉄道の安全対策について」のアンケートを実施しました。

アンケート結果については、関係部門間で共有し、それぞれの安全への取り組みに活用しています。

より正確かつ分かりやすい情報提供に取り組んでいます。

駅や車内、ホームページなどで列車運行に関する情報提供を行っています。

 

現在、主要駅を中心に設置している、より視認性が高いLEDやLCDを使った「行先案内表示装置」を、全駅に設置する工事に着手しています。2010年度は、愛甲石田駅と伊勢原駅、五月台駅、栗平駅、はるひ野駅、黒川駅に設置しました。また、一部の通勤車両・特急車両においても、車内のドア上部分にLEDやLCD表示器を設置しています。

列車運行に支障が生じた際、これらに加えて、ホームページなどで遅延状況や他社線への振替輸送などをご案内しています。

PASMOを使用した情報配信サービスを提供しています。

 

PASMOを使用した自動改札機通過情報配信サービス「小田急あんしんグーパスIC」。これは、小田急線をご利用のお子さま(小学生、中学生および高校生)の保護者の方に安心感を提供できるよう、事前に登録した記名PASMOで小田急線の自動改札機を通過した際に、お子さまの名前、日時、通過駅と入・出場情報を、保護者の方の携帯電話へメールで配信するサービスです。なお、2010年度末時点で、約4,500人のお子さまにご利用いただいています。

お客さまとのコミュニケーションは、 安全のための大切な一歩です。

お客さまと直接ふれあう機会は、ご意見・ご要望とともに、励ましやおほめの言葉をいただくこともあり、安全に対する取り組みへの大きな活力となります。

「ファミリー鉄道教室」を開催しました。

COLUMN:お客さまとのふれあいを創出

運転士・車掌の職場では、一人でも多くのお客さまにお喜びいただけるよう、自発的なプロジェクトに取り組んでいます。2010年度も沿線の幼稚園や小学校での鉄道教室、安全教室、沿線のイベントでの模型運転体験などを実施しました。

このほか、臨時列車でのイベントなど、乗務員がお客さまと直接ふれあう機会を設け、鉄道事業への理解促進を図っています。

 
沿線の幼稚園での安全教室
 
職場見学会

さまざまな訓練を合同で行っています。

 

訓練がより実態に即したものとなるよう、異常時総合訓練・鉄道テロ対応訓練などの全社的な訓練のほか、片瀬江ノ島駅ではテロ訓練を行うなどの現業職場単位の訓練においても、警察・消防機関の協力を経て実施しています。

自治体や警察、グループ会社と連携した踏切事故防止のための啓発活動を行っています。

踏切での事故を未然に防止するため、小田急グループの交通事業者および自治体、所轄警察署と連携し、列車支障が多い3カ所の踏切において、歩行者に対する啓発活動を実施しました。また、小田急グループ各社のバスやタクシーに啓発ステッカーを貼り付け、ドライバーなどへ踏切事故防止の働きかけを行いました。

 
踏切事故防止啓発ステッカー
 
バスでの掲出例(赤枠部分)
 
タクシーでの掲出例(赤枠部分)
 
本厚木20号踏切での啓発活動の模様。そのほか、鶴川1号踏切、玉川学園前7号踏切で実施

お客さまに安全と安心を(安全報告書2011)