小田急グループ環境戦略

 小田急グループ一丸となって、環境負荷に対する規制等の強化やお客さまの環境に対する意識の高まりなど社会の変化に適合していくため、環境面においてグループの方向性を示した「小田急グループ環境戦略」を策定しています。

小田急グループ環境戦略

環境マネジメントシステムの運用

 全社で環境マネジメントシステムを運用し、環境活動の推進に努めています。また、大野総合車両所では、業務の性質上、廃棄物の発生や化学物質の使用など、環境に与える影響が多岐にわたることから、2000年度に環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001の認証を取得しています。

環境負荷の低減

鉄道部門における取り組み

 電車は便利な移動手段であると同時に、自動車や飛行機など他の交通機関と比べてもエネルギー効率が高く、地球温暖化への影響が少ない乗り物です。しかし、電車を動かす際には多くのエネルギーを必要とします。そこで、当社ではさまざまな省エネルギー活動を推進しています。

 また、列車運行の際の振動・騒音は鉄道会社にとって重要な問題であると同時に、乗車されるお客さまの乗り心地にも大きく影響します。当社では、さまざまなアイデアや技術、努力を結集し、「環境」と「サービス」の両立に努めます。

省エネルギー車両の導入

 当社では、回生ブレーキを搭載している車両を省エネルギー車両としています。

 2016年度末時点で、7000形を除くすべての車両に回生ブレーキが搭載され、省エネルギー車両の導入率は98.8%となりました。

 2007年度から導入を進めている省エネルギー車両の4000形は、旧型車両と比較して約半分の電力で走行することができます。

 また、1000形リニューアル車両や2017年より運用を開始したEXEαには、主回路素子に世界で初めてフルSiC(炭化ケイ素)素子を採用したVVVFインバータ装置を使用しています。これにより1000形車両は、リニューアル前と比べ、大幅な小型軽量化(体積・重量約80%減)と消費電力削減(約40%減)を両立できました。

回生ブレーキ/上下一括き電方式の導入

 回生ブレーキは、自動車のハイブリッド車と同じ原理で、電車がブレーキをかけたときにモーターを発電機として作用させ、発生した電気を架線に戻して、運行している他の電車のエネルギーとして再利用(回生)する仕組みです。

 当社では、エネルギーの有効活用の観点から回生ブレーキの搭載を推進しており、2016年度末時点で98.8%の編成にこの装置を採用しています。

 また、上り線と下り線のき電線を電気的に接続することで、回生ブレーキで発生した電気を上下線を問わず一番近くで加速中の電車に送ることができる「上下一括き電方式」を一部路線で導入しています。これによって架線に流れる電力の損失低減と、回生電力の有効活用を図っています。

自然エネルギーの活用

 太陽光発電システムを11駅に導入し、駅の照明やその他の電力に使用しているほか、多くの駅で駅舎の屋根や壁に透明なガラスなど採光性のある素材を用いることで太陽光を採り入れやすくする自然採光方式を採用し、昼間の時間帯では照明を間引いたり、消灯しています。

 また、東北沢駅と世田谷代田駅の一部の空調には、鉄道トンネルでは日本で初めてとなる環境にやさしい地中熱ヒートポンプシステムを採用しています。これは、年間を通じて一定である地中熱を利用して熱交換を行うことで空調の効率を向上させるものであり、空気の熱を利用して熱交換を行う従来の空調システムと比較してCO2排出量が年間約30%低減できることとなり、ヒートアイランド現象の緩和に寄与します。

 なお、世田谷代田駅の地中熱ヒートポンプシステムは、環境省の地球温暖化対策技術開発事業として、当社が一部補助金を受け工事を行いました。

鉄道施設での省エネルギー機器の導入

 各駅にある券売機について、電力消費の少ない多機能券売機への交換が、70駅すべてで完了しています。また、一部の駅では、乗る人がいないときは停止する人感知エスカレーターを導入しています。

 改札口やホーム、トイレなど駅構内で使用している照明は、各駅でLED化が進んでおり、加えて、ホームの行先表示装置など、駅構内の各種業務掲示板についてもLED化を推し進めています。

 なお、LED化は、信号機の信号灯や踏切のせん光灯といった保安設備で使用している電球についても実施しており、すべての変更が完了しています。

騒音・振動の低減

 騒音・振動の低減などは、沿線にお住まいの方の暮らしに関わる身近な問題として、その低減に向けて、レールの改良や保守、音を遮断する防音壁や音を吸収する吸音パネルの設置など、さまざまな取り組みを行っています。

防音車輪
防音車輪
ロングレール(弾性マクラギ砕石軌道)
ロングレール(弾性マクラギ砕石軌道)
ロングレール(フローティングラダー軌道)
ロングレール(フローティングラダー軌道)

廃車車両のリサイクル

 当社では、車両の廃車・解体時に発生する廃棄物の金属類を100%リサイクルしています。

生活創造部門・本社部門における取り組み

新宿西口駅本屋ビル(小田急線新宿駅・小田急百貨店新宿店)の熱源を更新

 小田急線新宿駅、小田急百貨店新宿店が入る新宿西口駅本屋ビルでは、2011年度より熱源更新工事を進めており、2013年7月より運用を開始しました。

 今回の更新工事では、高効率機器の採用とビルエネルギーマネジメントシステム(省エネ運転制御装置)の導入を中心とした“省エネを考慮した”更新となっています。これによりCO2の排出量が約30%削減するなど、環境負荷の低減に貢献しています。

リサイクルの推進

液体タイプのエコせっけん
液体タイプのエコせっけん
固形タイプのエコせっけん
固形タイプのエコせっけん

 小田急グループの運営する施設や飲食店から回収した廃食油を、高純度な精製処理を施して高品質なリサイクル石けんに再生しています。2013年11月より、このリサイクル石けんをロマンスカー車内のトイレや経堂コルティなどの商業施設、本社ビルなど社員用施設に順次導入しています。

本社などにおける電力使用量の削減

 2015年度に本社事務所で使用した電気量は、空調温度の調整、エレベーターの運行調整、場所による照度調整などによって、2010年度使用量に対し18%削減されました。より一層の電力消費量の削減を目指し、照明のLED化を進めています。

自然との共生

小田急沿線 自然ふれあい歩道

スマートフォン画面イメージ
スマートフォン画面イメージ
自然ふれあい歩道の駅置きチラシ
自然ふれあい歩道の駅置きチラシ

 沿線の豊かな自然を多くの皆さまに気軽に楽しんでいただくため、小田急線の駅を起・終点とする散歩道「小田急沿線 自然ふれあい歩道」(全70コース)を選定し、スマートフォンアプリおよび駅置きチラシやホームページで紹介しています。

 また、自然の魅力を体感し、その大切さを理解していただくため、同歩道を活用した「野鳥観察会」や「フォトスクール」などを開催しています。

小田急沿線 自然ふれあい歩道

自然ふれあい歩道 お散歩ガイド(スマートフォンアプリ)

クリーンキャンペーン

クリーンキャンペーン
クリーンキャンペーン

 江の島海岸において清掃活動を行う「小田急クリーンキャンペーン」を毎年実施しています。この活動には、グループ社員とその家族やOBのほか、沿線のお客さまにもご参加いただいています。

自然をテーマにした親子体験イベント

水辺の生き物教室
水辺の生き物教室

 水辺や森の生き物を観察しながら、生態系の変化や自然保護の大切さを理解してもらうために、沿線の活動団体と協働して親子を対象とした自然教室を開催しています。

菜の花による景観整備

小田原市栢山の水
小田原市栢山の水田

 列車からの景色を楽しんでいただくため、小田原市栢山の水田において、地元の活動団体とともに菜の花による景観整備を行っています。